コロナ禍で家にいる時間が長くなり、スマホやパソコンを見る機会が増えた結果、首がこっている人も多いのでは? そこで最新メソッド「コアフェイストレーニング」で、首のこりをほぐす方法を表情筋研究家の間々田佳子さんが教えてくれました。シリーズ29回目は「首こり解消」です。
緊張疲れの首はほぐしてゆるめる
「そもそも、首のこりは姿勢の悪さが原因。頭を下げた状態で長時間スマホやパソコンを見ていれば、首の筋肉は緊張しっぱなしで首こりが生じるのも当然です。さらに、首は重たい頭と胴体を支える要ですから、要が正しい位置になければ頭の位置がズレて姿勢も悪くなります。すると、肩や腰などのバランスが崩れてこりや不調も起こりやすくなるのです。
また、マスクを着けていることに安心して口元がたるんでいる人も要注意。口がゆるむと連動した首まわりもゆるんで、顔が前に出た猫背に。すると、首は前に引っ張られるので、首の筋肉へ強い負担がかかって首こりに。マスクを着けたら、口はしっかり閉じて口角を上げる。意識して日々行うだけでも、口と首まわりの筋肉が鍛えられて猫背や首こりの予防になります」(間々田さん・以下同)
こりは首の筋肉をしっかりゆるめることが大事。後頭部から首の後ろにある少しくぼんだ「ぼんのくぼ」をしっかり押して首の血流を促すエクササイズが、コアフェイストレーニングの「頭蓋骨ストレッチ」です。
コアフェイストレーニング「頭蓋骨ストレッチ」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす(このとき肩が上がらないように注意)。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】親指をぼんのくぼに当て、ほかの指で頭をしっかり固定する。
【3】親指で「ぼんのくぼ」をグゥーッと押しながら、目線は右に向け、舌先は左に伸ばして左右の引っ張り合いを意識して5秒キープ。親指を離す。反対側も同様に行い5秒キープして親指を離す。気になる人は、【3】を3~5回繰り返す。
「凝り固まった筋肉がほぐれて血行が促進されるのは、ぼんのくぼを親指で深く押して離したとき。ぼんのくぼには複数のツボが点在するので、親指をグルグル回しながら押すと、さらに血のめぐりがよくなります。
目線と舌先を思いっきり引っ張り合うことを意識するのもポイント。【1】のコアフェイスを整えた状態で行えば目線と舌先の可動域は広がり、可動域が広がれば広がるほど首こりも早く改善されます」
眼精疲労解消にも有効
首こり解消のエクササイズですが、眼精疲労の改善にも有効です。
「ぼんのくぼの周囲にあるツボの中には疲れ目に有効なツボもあるので、しっかり押すことで目の疲れも解消されます。私も、以前は首こりや目の充血がひどかったので、マッサージ、整体、ツボ押しなど、ありとあらゆるところに行きましたが、今ではこりの解消で行くことはなくなりました。
また、パソコンを使用する前や途中、バスタイムなど、気づいたら『頭蓋骨ストレッチ』を行っているので、以前よりもスマホやパソコンの画面を長時間見ているはずなのに、目の充血もなくなりました。
40代をすぎてフレッシュさを保つには、毎日の小さな習慣を怠らないこと。『頭蓋骨ストレッチ』もこまめに行いましょう。ぼんのくぼを親指で押すだけでも効果が期待できますよ!」
いつでもどこでもお金もかからず、顔と手だけでできる簡単マッサージ。おすすめです!
◆教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) 、近著に『間々田佳子のかんたん顔筋トレKADOKAWA)がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文/佐々木めぐみ
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