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加湿も除湿もOK、温風も涼風も出る!1年中使える多機能タイプの空気清浄機は“買い”か?

ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』があり、ソファに女の子と女性が腰掛け、その近くの床に座る男性がいるリビング
加湿機能だけでなく、除湿などプラスアルファの機能が加わった空気清浄機が増加傾向(写真はダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』。除湿も加湿もできるモデル)
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今、日本では加湿機能だけでなく、除湿などプラスアルファの機能が加わった空気清浄機が増えています。どのような機能があり、多機能によるメリットやデメリットは何でしょうか? 家電ライターの田中真紀子さんに聞きました。

「きれいな空気を温風で出してくれる」安心感が人気

「加湿機能の他にもプラスアルファの機能を搭載した空気清浄機は多くあります。その一つが、温風による暖房機能がついたもの。本体内で清浄化した空気を温風として吹き出すため、『ホコリを舞い上げる』と懸念されがちなファンヒーターでも安心感があり、人気が高まっています。また冷風機能がついていることも多いため、1台3役となり省スペースです。

ちなみに、『暖房しながら空気をきれいにしてくれる』という意味では、厳密には空気清浄機とは異なりますが、パナソニックの独自イオン『ナノイー』、シャープの独自イオン『プラズマクラスター』には空気浄化機能もあるため、これらのイオンが搭載したファンヒーターを使うのもいいでしょう」(田中さん・以下同)

湿度が高い日も低い日も1台で解決!スゴ腕空気清浄機のデメリットは?

さらに多機能ぶりを感じさせるのが、加湿機能だけでなく除湿機能も搭載されたタイプ。

ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』が置かれた白を基調にした大きなソファがある広いリビング
10年間交換不要で集塵能力が持続するフィルターを備えたハイスペックモデル
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「乾燥の季節は加湿を、じめじめした季節は除湿をしながら空気もきれいにしてくれるため、1年中1台で活躍してくれます。特に季節の変わり目などは、湿度が高い日があったと思えば低い日もあるので、1台で済ませられるのはとても重宝します。

一方で空気清浄機に加湿器、除湿器を詰め込んでいるので、適用畳数のわりに本体がかなり重くなるという弱点も。また加湿機能付よりさらに構造が複雑になり、お手入れの手間はもちろん、使い慣れるまでは取扱説明書が手放せないかもしれません」

そうしたデメリットもあわせもつ多機能型ですが、下記の2つは、田中さんが特におすすめできるモデルだそう。早速見てみましょう。

【1】 デロンギ『空気清浄機能付きファン HFX85W14C』

ファンヒーターや扇風機としても使える空気清浄機がこちら。

デロンギ『空気清浄機能付きファン HFX85W14C』
ファンヒーターや扇風機としても使える。デロンギ『空気清浄機能付きファン HFX85W14C』4万3780円(税込)
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「スリムかつスタイリッシュなフォルムに、空気清浄機能と温風、冷風のファン機能を搭載。送風には、物体に沿って空気が流れる『コアンダ効果』を応用した独自技術『3Dコンフォート・エアテクノロジー』を採用し、心地よいなめらかな風を生み出します」

冬は温風、夏は冷風が心地よい空気清浄機能付きファン

スペースを取らないので寝室にもおすすめです。

「温度ムラが少なく、直接当たってもストレスを感じにくいため、リラックス効果も期待できるそう。空気清浄性能では、空気に浮遊する有害物質をすばやくキャッチするため、空気清浄フィルターは本体上部に設置。花粉やPM2.5などの有害物質を99%除去します。設置スペースを取らないスリム設計で1年中使えるため、寝室などのプライベート空間にもおすすめです」

エアコンの風、特にクーラーによる冷えや暖房による乾燥が苦手な人は、本製品の涼風や温風の心地よさを体感すると、手放せなくなるかもしれません。寝室の一台としてどうぞ。

【2】ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』

空気清浄の性能の高さで定評のあるダイキン工業から、除湿も加湿もできるモデルが登場。

ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』
部屋の温度に応じて最適な湿度になるよう、除湿と加湿を自動で切り換え。ダイキン『除加湿ストリーマ空気清浄機 MCZ70Y』13万円前後(税込) ※1月13日時点の実勢価格、編集部調べ
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春は花粉の集塵に、梅雨や夏は除湿に、冬は加湿に――と1台で使い分けられるのが何とも便利です。

除湿・加湿・集塵・脱臭を季節によって使い分けられる

エアコン分野では、除湿も加湿も得意としてきたダイキン。

本体が23kgとかなり重いが、きめ細やかに空質をコントロールできる
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「ダイキンならではの『うるるとさらら』シリーズの、空気清浄機バージョンです。空気清浄機能自体、有害物質やニオイをスピーディーに分解・除去する高速電子を通常の2倍放出する技術『ツインストリーマ』、10年間交換不要で集塵能力が持続する『TAFUフィルター』を備えたハイスペックモデルですが、これに加湿機能と除湿機能を搭載しています」

特に便利なのが「全自動しつどコントロール(おまかせ運転)」モード。

「お部屋の温度に応じて最適な湿度になるよう、除湿と加湿を自動で切り換えてくれます。加湿ボタンをつけっぱなしにしているためタンクの水をしょっちゅう取り換えなければならない――といったお手入れの煩雑さも少なくなるかもしれませんね。

本体が23kgとかなり重いですが、きめ細やかに空質をコントロールしたい人に満足できる1台です」

今は多機能型の空気清浄機も種類が出てきているので、冷暖房が苦手な人の部屋にはデロンギの空気清浄機付きファンを、洗濯物を室内干しするリビングには徐加湿付き空気清浄機を固定して使う、などと置く部屋ごとに使い分けるのもいいですね。

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
家電ライターの田中真紀子さん
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白物家電・美容家電を専門とするライター。雑誌やウェブなどの多くのメディアで、新製品を始めさまざまな家電についてレビューを執筆している。https://makiko-beautifullife.com

取材・文/桜田容子

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