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脚を細くしたいなら「筋トレ」と「マッサージ」どっち?人気フィジカルトレーナーが解説

やせるための「体の動かし方」とは?(Ph/Getty Images)
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「体を動かしているはずなのに効果が得られない…」。そんな人は、もしかしたら間違った動きをしているかもしれません。失敗しないダイエット「31の法則」について、2択式問題で楽しく解説した著書『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)が話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一さんに、多くの人が勘違いをしがちな体の動かし方について聞きました。

ストレッチをしても体が柔らかくならないのはなぜ?

ダイエットのために多くの人が実践する、体の柔軟性を高めるストレッチ。継続しているのに、体の柔らかさを感じないと落ち込んでいる人も多いのではないでしょうか。ストレッチをしても体が柔らかくならないのは、なぜでしょうか?

どうすれば体は柔らかくなる?(Ph/Getty Images)
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A「全身が硬いから」、B「伸ばす部位が間違っているから」

「全身硬い人なんて存在しません。正解はB『伸ばす部位が間違っているから』です。ストレッチは硬い筋肉から優先して行うのがポイントになります。しかし、多くの人がもとから柔らかい筋肉ばかりを伸ばそうとしてしまうのです。それではいつまでたっても硬いところが硬いままになってしまいます」(中野さん・以下同)

継続的にストレッチを行えば、誰もが柔らかい体になると中野さんは言います。ただし、それには以下のポイントを押さえる必要があるそうです。

「まず、ストレッチをすることで体が柔らかくなる仕組みを知りましょう。筋肉は、アクチン、ミオシンと呼ばれるたんぱく質からなる、サルコメア(筋節)からできています。継続的にストレッチを行っていけばサルコメアの数が増えて筋肉が長くなり、柔軟性が高まっていくのですが、やり方が間違っていると一向に効果を実感することができません。

柔軟性を高めるためにも、2〜3か月程は毎日ストレッチをしましょう。ストレッチで筋肉を引っ張ることで防衛反応が働き、細胞分裂が発生します。そうすると筋原線維が長くなり、しなやかな体へと変化していきます」

そこで気になるのが、ストレッチを行う強さです。どの程度で行うのが良いのでしょうか。

「イタ気持ちいい」くらいを目指しましょう(Ph/Getty Images)
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「『イタ気持ちいい』と感じるまで行いましょう。強く伸ばしすぎてしまうと、脳が危機感をおぼえ、筋肉が硬くなってしまうので要注意です。体を伸ばしたときに、筋肉がプルプルと震えないくらいの力加減が目安になります」

ストレッチを行う時間の目安はどれくらいでしょうか。

「1部位に対して『20〜30秒キープ』しましょう。これを2〜3セット行うと、効果的と言われています。『いったん緩めて再び伸ばす』を繰り返すことで、体の柔軟性が高まります」

より効果的なストレッチのタイミングとして、全身の筋膜が自然と緩む運動後とお風呂上がりを中野さんは推奨します。ストレッチを習慣化して、柔軟性のある体を手に入れていきましょう。

肩こりが改善しない原因はどっち?

多くの人が悩まされる肩こり。いつまでも肩こりが改善しない原因は、次のうちどちらが正しいでしょうか。

肩こりがよくならないのはなぜ?(Ph/Getty Images)
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A「筋トレをしていないから」、B「マッサージをしていないから」

「正解はA『筋トレをしていないから』です。肩こりの原因は、『筋力不足』『血行不良』『ストレス』といわれています。この3つを解消することで肩こりは解消されるのです。マッサージを行ったら楽にはなりますが、その効果は一時的なもので根本の解決にはなっていません。慢性的な肩こりを改善するためには、上の3つの原因を解消させることが近道となります」

そもそも肩こりは、どのような状況で発生するのでしょうか。

「『こり』の発生は、筋肉の緊張が原因と言われています。こわばっている筋肉の周りの血管が圧迫されることで血流が不足するのです。血液には酸素と栄養を運ぶための重要な働きがあるので、こりを作らないような生活を心掛けましょう」

では、どのような生活を心掛ければいいのでしょうか。

「頭の重さだけでも約5〜6kgあるので、肩周辺の筋肉を鍛えたり、肩の関節を動かすことが大切です。また運動だけでなくストレスをため込まないことも大切なので、自分に合った気分転換で心のバランスを保つようにしましょう」

実はトップアスリートも肩こりに悩まされることがあるそうです。筋肉不足や血行不良とは無縁のアスリートが肩こりに悩まされる原因こそ、ストレス。その影響の大きさがうかがえます。