ダイエット成功に欠かせない「運動」。しかし、より効果を得るための運動方法を選ぶには、正しい知識を身につけることが大切です。失敗しないダイエット「31の法則」について、2択式問題で楽しく解説した著書『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)が話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一さんに、ダイエットに効果的な運動方法や種類について話を聞きました。
運動するならどっち?
せっかく体を動かすなら、ダイエットにより効果的なタイミングに行いたいもの。では、次のうちどちらが運動に適した時間と言えるのでしょうか?
A「食前。お腹がペコペコ状態でエネルギーを使いきる!」、B「食後。食べた分のカロリーを使ってなかったことにする!
「実は、A、Bどちらもメリットがあります。蓄積している脂肪を燃焼したいのであれば食前(空腹時)に、食べたものをすぐに消費する目的なら食後が良いでしょう。まずはあなたがどちらに当てはまるかを考えてみてください」(中野さん・以下同)
食前(空腹時)に運動をすると、体内に「糖」が不足しているのでエネルギーの生産が追いつかず、「脂肪」を分解することになると中野さんは言います。
「体に余分な脂肪がついて気になっている人は、食前(空腹時)に運動してみてください。ただし、長時間の有酸素運動は注意が必要です。エネルギー不足が原因で筋肉量を減らしてしまう恐れがあります」
また、空腹が原因で運動に力が入らず、結果として短時間で終了してしまうような人は、食後に体を動かすほうが体質的に合っているそうです。では、食後の運動にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
「食後は、食事で摂取した『糖』が充実している状態になっています。血糖値上昇のピークを迎える食後約30分に運動を行うと、体は糖を優先して消費していくため、脂肪に分配される糖が減るので、脂肪がつきにくくなります。
『食後は2時間ほど開けてから運動したほうがいい』と聞いたことがある人もいらっしゃるかもしれませんが、これは限界まで追い込むような過酷な運動の場合のみであることも覚えておきましょう。ランニングやウォーキングなどは30分後であれば問題ありません。走ってわき腹が痛くなったり体調がすぐれない場合は無理をせず、あなたにとって心地の良いタイミングと運動量で行うようにしましょう」