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ドムドムを復活させた“元専業主婦”の社長・藤崎忍さん、「社長、1つも売れません!」を歓迎するワケ

異なる意見を持つ人を否定しない心がけ

ドムドムがユニークな新商品を連発できるのも、誰もが自分の意見を言えるムードがあるからこそだといいます。

「例えば、社員の何人かと一緒に『ギフトショー』の展示を見て回ると、みんな気兼ねなく『これ面白いですよ』『どむぞうくん(ドムドムのマスコットキャラクター)の鼻からこれ出したらどうですか』などと言ってきます。私も遠慮なく『えー、鼻からは絶対やめて(笑い)』と言ってしまうんですけどね。冷ややかな却下ではなくて、対等に『それ嫌だ』って笑いながら言います。せっかくのアイディアを、言わなければよかったと後悔してほしくないので」

藤崎忍
自分と異なる意見の持ち主を決して否定しないのが藤崎流
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アイディア自体に異を唱えることはあっても、そのアイディアを出した人など、自分と異なる意見の持ち主を決して否定しないのが藤崎流。常に明るくほがらかな空気を作るのも藤崎流だ。

「フードだったら、食べておいしいことは絶対に外せない条件、お客さまとの約束だと思っているんですけど、それ以外の常識や定石みたいなものは気にしなくていいと思っています。グッズも、ファストフード店なのに6万円台のネックレスとか、常識ではありえないですよね」

ツリツリグッズ
さまざまなグッズを開発
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ネットでも購入できる
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固定観念から解き放たれて、新しく発想しよう。自分の常識を相手に押し付けずに、みんなの個性を尊重しよう。藤崎さんがそう考えるようになったのは、アパレル時代のスタッフとの出会いがきっかけだという。

「それまで、私は女性とはこうあるべき、妻はこうすべき、というような固定観念がむしろ強いほうでした。息子にも口やかましくて、(生活態度の注意などを)言い過ぎるほど言っていました。

でも、お店の若い子の話を聞いていると、みんないろんな境遇があって生活があって常識って人それぞれ違う。夕飯がスナック菓子の子もいれば、自分の健康保険証がどこにあるか知らない子もいる。

それまでの私からしたら考えられない暮らし方だけど、でもみんな素敵なところを持っていて、私はみんなをリスペクトしていました。今でも仲良しなんですよ。彼女たちのおかげで、自分の常識に照らして人を判断したり、自分の常識を相手に押し付けたりするまいと思うようになりました」

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