文章のほうが自分自身の本質を伝えられる
テレビでは2000年代前半、「どこ見てんのよ!」のギャグとともにブレイクした青木さん。誰が見てもわかりやすい“キレキャラ”は、さまざまなテレビに引っ張りだこに。まさに“テレビタレント”の1人とも言えるが、青木さんはテレビよりも文章のほうが自分自身の本質を伝えられると話す。
「テレビは基本的に複数の人が出演します。ショータイムだとも思うんです。だから、私はこういう役割かなと考慮して発言しますし、テンションとか声色とかでも伝わり方が変わります。時間も限られているので、編集もされますよね。それはエンタメとして当然のことです。
ただ、自分自身の本質に近いものを表現できるという意味では、文章のほうが正確かも知れません。本を出すようになってから、“本当はこういう人だったんですね”と言われることが増えました。文章のほうが素を出せる面はありますね」
小説のテーマは「女として」?
今後の目標を聞くと「まだ仕事をいただいているわけじゃないんですけど」と少しはにかみながら、作家としての目標をこう語った。
「今年中に書きあげたい。構想もまだありませんが、自分の経験にないことは書けないと思うので、“女として”というテーマになると思います。
『文章を書く』という時間はとても幸せです。そして、自分の本を読みながら音楽を聴く時間もとても好きです。私は、私が書いた本を読むのが好き。とてもスッキリとしたさわやかな気持ちになります。おかげ様で大分自己肯定感が高くなってきたようです(笑)。たくさんの方に読んで頂けます様に」
◆タレント・女優・青木さやかさん
1973年3月27日生まれ。愛知県出身。大学卒業後、フリーアナウンサーを経てタレントになり、「どこ見てんのよ!」のネタでブレイク。以降、バラエティー番組やドラマ、映画、舞台、エッセイの執筆など幅広く活躍中。近年は動物の保護活動にも力を注いでいる。今年3月、容姿いじりやパニック障害のことなど、自身を赤裸々に語るエッセイ『厄介なオンナ』(大和書房)を出版。https://twitter.com/aokisayaka0327
撮影/浅野剛 取材・文/小山内麗香