体臭予防には漢方も取り入れて
食事に気をつけていてもにおいが改善されない場合は、自然由来の生薬から作られ、比較的副作用が少ないといわれている漢方薬を服用するという方法もあります。
漢方医学で体臭は、胃腸の不調により水分の代謝が悪くなることで、老廃物の蓄積や自律神経の乱れなどが生じることが原因だと考えられています。そのため、皮膚科では胃腸の働きを助け、水(すい)を巡らせたり、ストレスを軽減させたりすることで、異常な発汗を抑える漢方薬を処方します。
体臭が気になる人におすすめの漢方薬2つ
・防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水分循環を促し、余分な水を尿として排泄させる働きがある漢方薬です。
・桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
胃腸の働きを高め、気の巡りをよくすることで、寝汗や発汗を改善します。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は繰り返す不調に対して、根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。