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皇后雅子さま、外出ご公務“再開”で高まる期待 コロナ禍で見せられた優雅なドレスやリモートとファッションでの工夫

車内からにこやかに手を振られる両陛下と愛子さま
にこやかに手を振られる天皇皇后両陛下と愛子さま。「新年祝賀の儀」を終えられ仙洞仮御所へ(2022年1月2日、Ph/JMPA)
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皇后雅子さまが4月、外出ご公務に二度出席されたことが注目を集めています。天皇陛下とそろっての外出をともなうご公務は8か月ぶり。外出ご公務はコロナ禍で減っていましたが、今後両陛下がお出ましになる機会が増えるのではないかと期待されています。そこで雅子さまがコロナ禍で試行錯誤されながらも行われてきたご公務をそのファッションとともに振り返ります。

リモートファッションでは首周りに”アクセント”

両陛下がコロナ禍でも国民に寄り添う姿を見せられたのはリモートご公務でした。パソコンの画面を通じてさまざまな人たちに声をかけられました。感染拡大という状況にありながらも、「国民とともに」という思いを実践された形といえます。

こどもの日にちなみ、熊本県と鹿児島県の学校をオンラインにてご視察された天皇皇后両陛下
こどもの日にちなみ、熊本県と鹿児島県の学校をオンラインにてご視察(2021年5月12日、Ph/宮内庁提供)
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ちょうど1年前の5月には、こどもの日にちなんで、熊本県高森町立高森中央小学校及び鹿児島県三島村立三島竹島学園をオンラインにて視察されました。このとき雅子さまは、細かくランダムな水玉模様のスタンドカラーのジャケットをお召しになっていました。

こどもの日にちなみ、熊本県と鹿児島県の学校をオンラインにてご視察された天皇皇后両陛下
スタンドカラーのジャケットがすっきりとした印象に(2021年5月12日、Ph/宮内庁提供)
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こどもの日にちなみ、熊本県と鹿児島県の学校をオンラインにてご視察された天皇皇后両陛下
細かくランダムな水玉模様がエレガント(2021年5月12日、Ph/宮内庁提供)
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スタンドカラーのジャケットはシャープな印象になりがちですが、雅子さまが着用されたのは水玉模様で、さらにパールの一連ネックレスを合わせたことで女性らしい雰囲気に。スタンドカラーのすっきりした印象と女性らしさを両立したコーディネートでした。

雅子さまはリモートご公務では、首周りに“華やぎ”をもってくるファッションを披露されることがたびたびありました。マスクをされていてもお顔まわりを明るくされるための工夫なのでしょう。その明るい笑顔は画面越しでありながら、多くの国民を元気づけました。

白のタートルネックでコントラストを

2021年1月、熊本の豪雨被災地にオンラインでお見舞いされた際は、天皇陛下とおそろいで、タートルトップスにグレーのジャケットというコーディネートでした。

2020年7月の熊本豪雨による被災地をオンラインでお見舞いされる天皇皇后両陛下
両陛下は2020年7月の熊本豪雨による被災地をお見舞いに(2021年1月27日、Ph/宮内庁提供)
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タートルネックのトップスは顔の近くまでくるので、白を選ぶことで顔が一気に明るくさわやかな印象になるアイテム。シックなグレーのジャケットと白のタートルネックのコントラストがはっきりしているので、よりジャケットのVラインが強調され、すっきりとしたスタイルに。

2020年7月の熊本豪雨による被災地をオンラインでお見舞いされる天皇皇后両陛下
そろってジャケットにタートルネックというリンクコーデ(2021年1月27日、Ph/宮内庁提供)
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“水”のスカーフでふんわりと女性らしく

2021年2月に国連「水と衛生に関する諮問委員会(UNSGAB)」満了5周年記念のオンライン会合にご出席の際は、全体のカラーをブルーに。これまでも出席される行事にちなんで色を選ばれることはよくありましたが、今回のブルーは“水”を意識されたのでしょう。

国連「水と衛生に関する諮問委員会(UNSGAB)」満了5周年記念オンライン会合にご出席される天皇皇后両陛下
国連「水と衛生に関する諮問委員会(UNSGAB)」満了5周年記念オンライン会合にご出席(2021年2月12日、Ph/宮内庁提供)
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水色のジャケットに、水彩画タッチの色がきれいなスカーフ。さらには、パールのネックレスをプラス。やわらかく透け感のあるスカーフをふんわりと合わせることで、女性らしさが強調されていました。このときもスカーフとパールで首周りにアクセントを置くコーディネートでした。

国連「水と衛生に関する諮問委員会(UNSGAB)」満了5周年記念オンライン会合にご出席される天皇皇后両陛下
スカーフの上にパールのネックレスを重ねるというおしゃれテクニック(2021年2月12日、Ph/宮内庁提供)
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→雅子さまのシャネルのストールコーデはコチラ

愛子さまのご成人により“新年祝賀”がより注目

ご公務が注目されたのは2022年の正月でした。昨年、成年皇族となられた両陛下の長女・愛子さまが初めてのご公務に臨まれたのです。元日に行われた「新年祝賀の儀」は、両陛下が新年の挨拶を受けられるものです。

「新年祝賀の儀」でローブ・デコルテをお召しになった愛子さま(2022年1月2日、Ph/JIJI PRESS )
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新年祝賀の儀
「新年祝賀の儀」に出席される両陛下、愛子さま、女性皇族がた(2022年1月2日、Ph/宮内庁提供)
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愛子さまは、ホワイトのローブ・デコルテ姿。上質なシルクで仕立てられたデザインは若々しく、麗しいお姿でした。

天皇皇后両陛下と愛子さまおそろいで上皇上皇后両陛下が住む仙洞仮御所に
両陛下と愛子さまおそろいで上皇上皇后両陛下が住む仙洞仮御所に(2022年1月2日、Ph/JMPA)
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その日の午後、両陛下と愛子さまはおそろいで、皇居・乾門を出発し、上皇上皇后両陛下が住まれていた仙洞仮御所に向かわれました。両陛下の間に座られた愛子さまは笑顔で沿道の人々に手を振られていました。

雅子さまと愛子さまは、新年祝賀の儀のお召しものからお着替えされていて、おふたりともアイボリーのお召しものでリンクコーデをなさっているようでした。コサージュのような薄いピンクのフラワーモチーフがついている愛子さまの帽子も印象的でした。

→愛子さまの可憐なローブ・デコルテ姿はコチラ

雅子さまご着用のドレスは“3度目”のお気に入り

もう1つ注目された新年行事が宮中行事「歌会始の儀」。雅子さまは上品なブルーのドレスでお出ましに。

1月18日、新年恒例の宮中行事「歌会始の儀」にご出席の天皇皇后両陛下
ベルベット生地のロイヤルブルーのドレス姿が麗しい雅子さま(2022年1月18日、Ph/JIJI PRESS)
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今年のお題は「窓」。陛下はコロナ禍の収束を願い、「世界との往き来難かる世はつづき窓開く日を偏に願ふ」という歌を詠まれました。雅子さまは「新しき住まひとなれる吹上の窓から望む大樹のみどり」と詠まれました。昨年9月に赤坂御所から転居された皇居・御所から見える緑について詠まれたものです。

1月18日、新年恒例の宮中行事「歌会始の儀」にご出席の天皇皇后両陛下はじめ皇族や関係者
遠くからでも胸元の刺繍が華やかがわかる(2022年1月18日、Ph/宮内庁提供)
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1月18日、新年恒例の宮中行事「歌会始の儀」にご出席の天皇皇后両陛下はじめ皇族や関係者
ブルー系のドレスがそろい鮮やか(2022年1月18日、Ph/宮内庁提供)
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このブルーのドレス、2021年2月、61歳を迎えられた陛下の誕生日の祝賀行事でもお召しになっていました。このときもアップのヘアスタイルで、ドレスのポイントとなる胸元の刺繍がキラキラと輝いていました。さらにその前年、2020年1月の「講書始の儀」の際にもお召しに。お気に入りのドレスのようです。

2021年2月、61歳を迎えられた陛下の誕生日の祝賀行事へ車で向かう天皇皇后両陛下
アクセサリーは少ないが刺繍のおかげで華やか(2021年2月23日、Ph/JMPA)
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2020年1月の「講書始の儀」の様子
雅子さまをはじめ、ブルーのドレスをお召しの女性皇族がたくさんおられた(2020年1月14日、Ph/宮内庁提供)
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→雅子さまの上品なブルーファッションはコチラ

外出ご公務ではロイヤルブルー、グリーンで

そして外出ご公務に出席されたのが今年4月です。13日、科学技術の進歩に大きく貢献した研究者に贈られる「日本国際賞」の授賞式にご出席。

雅子さまが「日本国際賞」の授賞式に出席している様子
片リボンが甘すぎずスタイリッシュ(2022年4月13日、Ph/JMPA)
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雅子さまはカシュクールがポイントとなった、ロイヤルブルーのセットアップ姿。カシュクールとは、胸元で左右に折り重なる、着物のようなデザインのこと。胸元やウエストを、ひもやリボン、ボタンなどで留めるデザインのものが多い。雅子さまのようなリボンがついたデザインは、より女性らしくやわらかい印象になります。

天皇皇后両陛下そろって「日本国際賞」の授賞式へ向かう様子
広がりすぎないスカートもスマートな印象に(2022年4月13日、Ph/JMPA)
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“締め色”として黒のバッグや靴を合わせることで、キリッと全体が引き締まっていました、このロイヤルブルーという色は、これまでも雅子さまがたびたびお召しになってきた、お気に入りカラーでもあります。

天皇皇后両陛下そろって「日本国際賞」の授賞式へ向かう様子
締め色の黒の靴やバッグが甘さを緩和(2022年4月13日、Ph/JMPA)
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遠目からでもロイヤルブルーが鮮やか(2022年4月13日、Ph/JMPA)
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「みどりの式典」に合わせられて

18日には、都内のホテルで開かれた「みどりの式典」に出席されました。雅子さまは、「みどりの式典」に合わせて、ペールトーンのグリーンのスーツで臨まれました。とても春らしい雰囲気が漂うさわやかさ溢れるお召し物でした。

若草色のスーツをお召しの雅子さま
帽子のリボンやバッグは、同色ながらほんのりチェック柄でメリハリを(2022年4月18日、Ph/JMPA)
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この日の雅子さまは、小ぶりなクラッチバッグとハットもスーツと同じグリーンをセレクト。帽子やバッグ、手袋、アクセサリーなど、着用アイテムが多くても、色を統一することでまとまった印象になっていました。

若草色のスーツをお召しの雅子さまと天皇陛下
袖の折返しやジャケットのスリットがより軽やかな印象に(2022年4月18日、Ph/JMPA)
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若草色のスーツをお召しの雅子さま
足元はベージュのパンプスで脚長効果大(2022年4月18日、Ph/JMPA)
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若草色のスーツをお召しの雅子さまと天皇陛下
天皇陛下のスーツもブラウンがかっていて、アースカラーという点でおそろい(2022年4月18日、Ph/JMPA)
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コロナ禍でも精力的公務に励まれる雅子さま。ご体調に留意されながら、そうした機会が増えることは多くの国民が期待しているところです。

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