ポイントを貯める活動、略してポイ活という言葉を耳にすることが多くなりました。生活コスト削減コンサルタントの生方正さんによれば、たった数円分のポイントでも、徹底的に利用することで、出費を減らすことにもつながるそうです。40代で2億円もの資産を築き上げた生方さんから、ポイントの活用術や取り逃がさない方法を教えてもらいました。
* * *
なぜポイントを取ることが得なのか
給与収入だけで暮らしていると、昇進や年齢を重ねなければ収入アップは期待できません。また、銀行・郵便局の預貯金の利息は1%もつかない時代だからこそ、ポイントを上手に使って、資産を貯めることを考えるべきです。
ポイントなら還元率が高く、1か月後には還元
軽視されがちなポイントですが、銀行の利息を考えてみると実はかなりお得。銀行預金の金利はネットバンクであってもよくて0.02%程度で、利子がつくのは預金してから1年後ですよね。さらに、銀行預金の利息には税率20.315%の税金がかかります。
一方、ポイントは還元率1%を超えるものも多く、決済したとき、1か月後までには還元されることが多いんです。なおかつ少額であれば税金もかからないので、ポイントを取らないことは、将来的に大きな損をしている可能性があります。
クレジットカードとポイントカードの併用でさらにお得に
クレジットカードを使ってポイントの二重取りをしている人はかなり得をしています。例えば、セブン-イレブンなどで使えるnanacoカードは提携クレジットカードからのチャージでポイントを貯めることができ、さらにnanacoカードで買い物をする際にもポイントがつきます。
また、日用品などの生活必需品は店によってポイントが倍になるなどのタイミングの日を選んで購入することで、さらにお得になりますよ。こういったちょっとした工夫の積み重ねで、結果的にポイントが積み上がっていくのです。
ポイ活の手軽なテクニックを伝授
ポイントを貯めようと思うと、複数のカードを持ち歩かなければならず、大変だと思う人もいるかもしれません。けれど、要点を押さえれば手軽に実施できます。ポイント払いで得する方法もお教えします。
スマホアプリでポイントの取りこぼしを防げる
最近はTポイントやPontaポイントなど、スマホのアプリでポイントを貯められるものが増えています。アプリを使えば、財布の中がかさばらずに済みますし、カードを家に忘れてポイントがもらえない、ということもなくなります。
ポイント使用のテクニックは端数に当てること
ポイントを使用するときにもコツがあります。例えば100円で1ポイント貯まるシステムならば、520円の物を買ったとき、端数の20円はポイントがつきません。そこで、全額ではなく端数の20円の支払いにポイントを使うのです。通常、ポイントを使ってもその買い物にポイントはつきませんが、“ポイントのつかない支払い”に使うことで、無駄なくポイントを消化することができ、実質還元率を高められるのです。
いざ使おうと思うと全額ポイント払いにしがちですが、発想を少し変えるだけで、よりお得に活用できます。大きな額ではありませんが、コツコツと積み重ねていきましょう。また、ポイントは期限があるものがほとんどなので、こまめに使って失効を防ぐことも大切です。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん
うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/イワイユウ