
2021年6月に上野動物園で誕生した双子のシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)がすくすくと成長しています。まもなく1歳の誕生日を迎える双子パンダは、どんな毎日を送っているのでしょうか? その母・シンシンの様子とともに近況を紹介します。
約1年で大きく成長した双子パンダ
シンシンによる1日に2~3回程度の授乳と、人工乳を与えられている双子パンダ。6月13日の測定ではシャオシャオが27.15kg、レイレイが27.10kgを記録しました。およそ1年前の6月24日に行われた、生まれたばかりの測定では2頭とも150gに満たなかったことを考えると、順調に育っていることがわかりますね。
2頭の生活ぶりから個性も感じられるようになってきたようで、飼育員はそれぞれの性格についてコメントしています。
シャオシャオは感情表現が豊か
シャオシャオは「感情表現が豊かで、楽しんでいる、怒っている、怖がっているというのがとてもわかりやすいです」とのこと。

ちょっとした物音や動きなどに驚くことが多く、少し繊細な面も見られる一方で、台の上からシンシンの体の上に飛び降りるなど、唐突に大胆な行動をとることもあるそうです。
レイレイは要領がいい?
マイペースでおっとりしているところは以前から変化がないようですが、シンシンやシャオシャオの動きをよく見ており、要領よく行動している印象があるそうです。

「最近では、シャオシャオとレイレイが好んでいる場所(部屋の擬木の上)をめぐってシャオシャオに闘いを挑まれると、さっさと別の場所に移動して寝てしまうようすも見られています。譲ってあげているのか、うっとうしがっているのかは、本人にしかわかりませんが……」と、レイレイは少しおマセな女の子なのかもしれません。
水入らずで過ごす親子の時間
通常の食事に加え、トウチク、マダケなど、旬のタケノコもよく食べているという母パンダのシンシン。双子がそばで遊んでいるときも、のんびり笹を食べるなど採食を優先していることが多いですが、子どもたちのようすはしっかり見ています。
まるでパンダ団子な親子のじゃれあい
シャオシャオは以前より活発に、シンシンやレイレイとコミュニケーションをとっている様子で、ときにはやんちゃという言葉が似合うほどの勢いでシンシンにじゃれつく姿も見られました。
そんなシンシンが、少し離れたレイレイも巻き込んで、3頭でじゃれつく姿は、パンダ団子さながらです。じゃれていると、母パンダとの体格差をよりいっそう感じますが、いつか2頭もシンシンのように大きく成長するのでしょうね。
双子にとってたけのこはおもちゃ!?
春になって展示場に置かれるようになったたけのこを、以前は不思議そうに扱っていた双子パンダ。しかし、今では大きなたけのこも口で加えてバランスよく木の上に運んだり、皮をはがしたりして遊んでいます。

2頭にとってたけのこは、味わうものというよりも、おもちゃのようなものと言えそうですね。
6月生まれのジャイアントパンダを祝う企画展を開催中!
6月は「シャオシャオ」「レイレイ」が満1歳、「シャンシャン」が満5歳を迎える月ということを祝って、上野動物園ではこれまでに同園で生まれ育ったパンダたちにもスポットを当てる企画「明るい未来へ! 上野で生まれたパンダたち」を実施中です。
双子パンダとシンシンの観覧は抽選制ですが、絶滅の危機にある野生パンダの保護へむけた大事な一歩として、ジャイアントパンダの繁殖を行っている上野動物園の取り組みを知ることで、ジャイアントパンダを観覧する楽しみもより深いものになりそうです。