暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった!」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、“科学する料理研究家“として活躍する、さわけんさんが、のりに小さな穴をたくさん開ける道具についてお気に入りのポイントを教えてくれました。
のりがパリッと噛み切れるようにするグッズ
さわけんさんが教えてくれたのは、お弁当グッズやキッチン雑貨などを開発するアーネストの『nicoキッチン パリパリのり切り隊』(1320円〈税込〉)。端的に言えば「のりに穴をあけるアイテム」です。大きさは、穴あけ器が11×10×4cm、シリコンシートが11×11×0.3cm。穴あけ器には172個の突起が付いていて、均一に穴をあけられるように本体が少しラウンドしています。
「このアイテムを使うことで、のりの噛み切りづらさを解消することができます。例えば、おにぎりののりが噛み切れずに全部取れそうになったり、手巻き寿司ののりが噛み切りづらくそのせいで具材がこぼれ落ちたなんてこと、ありませんか? そんなときにこの『パリパリのり切り隊』で、のりに穴をあけておけば、噛んだところでパリッとのりが切れて食べやすくなります。
単純に、のりに小さな穴をあけるというやり方ですが、実はこの方法はコンビニのおにぎりなどにも使われている技術なので、効果はかなりあります」(さわけんさん・以下同)
数枚同時に穴あけできるから作業は手間いらず
地味な作業ですが、このアイテムを使うことでのりを使った料理がグッと食べやすくなるとさわけんさんは言います。
「やり方は、シリコンシートの上にのりを数枚のせて、上から穴あけ器をバリバリと当てるだけ。穴あけ器の針のベースがアーチ状になっているので、ゆっくりじっくり転がすようにするとうまくいきます。コツは穴あけ器をしっかり押さえつけること。そうすることでのりが複数枚でもしっかりと穴があきます。
ちょっと地味な気もするでしょうが、使ってみると考えていた以上に便利で、おにぎりやおにぎらず、手巻き寿司を作る際に重宝します」
どんなサイズののりにも対応!
100均にも同じようにのりに穴をあけるグッズはありますが、さわけんさんいわく、のりのサイズの対応範囲が広く、失敗しづらいという点で、こちらの『パリパリのり切り隊』のほうが便利だそうです。
「100均にある穴あけグッズは、ローラータイプ。ローラーの幅でしか使えず、太巻きなどの大きなのりはできません。しかもローラーにのりが引っかかったりもするので、うまくできずストレスを感じるかもしれません。
その点、『パリパリのり切り隊』はのりをずらしていけばどんな大きさにも対応し、シンプルな構造なので壊れるなどの不具合が出づらく、洗いやすいのもいいです。地味な割に値段が高いと感じる人もいるかもしれませんが、使ってみると“お値段以上”です」
収納時はジップ付きの保存袋に入れます
穴あけ器には突起部分があるので、そのままの状態でキッチンの引き出しなどにしまっておくと、取り出すときに突起部分がチクッと触れて危険なので、さわけんさんは工夫して収納しています。
「収納するときはちょっとかさばるのと、突起部分に触れると痛いので、シリコンシートと一緒にジップ付き保存袋に入れてからお弁当グッズの棚にしまっています」
◆教えてくれたのは:科学する料理研究家・さわけんさん
科学的に料理を考えて、狙った通りの料理をつくるレシピの達人。モノ比較雑誌「モノクロ」や「LDK」、「家電批評」の編集者が頼る識者で調理器具・家電、食品類を日本一比較している。テレビ出演も多数。著書に『ぶり大根が15分でできてなんならお客さんにも出せる』(ダイヤモンド社)などがある。https://s-d-m.jp/talents/sawaken/