著書『だから、50歳から片づける:「思い出のもの」は捨てなくていい』(CCCメディアハウス)が話題の整理収納アドバイザー・阿部静子さんによると、子育てがひと段落して時間に少し余裕ができる50代は「片づけ適齢期」。長年、手付かずだった押し入れの中身や「思い出」の品を整理するチャンスだといいます。
「箱」から捨てる
「50代ならではの押し入れ、思い出のものの手放し方のポイントは、『厳選して残す』です」(阿部さん・以下同)
そのために、まず求められるのは、不要なものの処分。なかでも阿部さんは、押し入れを占拠しがちな「箱」に注目します。家電の箱、鍋が入っていた箱、バッグが入っていた箱……。これらはどのように片づけるべきでしょうか。
年に1、2回しか使わないものは「持たない」
「基本的に、箱はとっておかないようにします。箱は上に何かを載せられるので一見便利そうですが、透明の大きな袋でも保管はできるうえ、箱がなければ押し入れにかなりの空間ができてほかのものが収納できます。
年に1、2回しか使わないものは、持たないことが得策です。他のもので代用ができないか考えてみましょう。ホットプレートやかき氷機が年に1回必要という場合は、出番を増やして楽しむことを考えてもいいかもしれません」
趣味・習い事の道具の手放し方
押し入れを整理していると、以前やっていた趣味・習い事の道具や材料が出てくるケースがあります。そんなときは「『今後やる? やらない?』と自分に聞いてみましょう」と阿部さんはアドバイスします。
収納ケースひとつ分に厳選する
「またやるかもしれないと思ったものは、収納ケースひとつ分に減らすなど厳選して残します。特に高価なものは処分に迷うことが多いですが、いくら高価なものであっても昔のデザインだったり、例えばミシンなど重くて使う予定がなかったら、思い切って手放すのも一つの手です。歳月とともに、ライフスタイルや趣味は変わるものです」
「次やるとき」はレンタルで
「所有することにこだわらず、レンタルを活用するのも手です。スキーウェアなど昔流行ったデザインを使い続けることを考えてみてください。多くの人が、使い勝手のいいものや流行りのデザインを用意するのではないでしょうか」
レンタルを活用することで、収納を圧迫することも減ります。