健康・医療

1年で24kgのダイエットに成功した専門家が伝授!「食前にレモン水」「ドレッシングは“別添え”」など外食で気をつけていること

レモン水(Ph/イメージマート)
「食前にレモン水」を実践しているという(Ph/イメージマート)
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外食でおいしいものがあるとついつい食べすぎてしまうもの。しかもお酒があればなおさら…。そこで、体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功し、その後トータルダイエットカウンセラーとして活動、今はヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみさんに、美容や健康の観点から外食する際に気をつけていることを教えてもらいました。

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お酒を我慢しなくても続けられる!

私も、「食べること」に人生を翻弄されてきたひとり。高校生を過ぎたあたりからとても太りやすい体質になり、常に“食への執着”と“体重”との間で葛藤する人生を送ってきました。

食べすぎてしまったことで太った自分への他人からの目線、心ない言葉で心が傷ついてしまうこともあるのですが、やはり食べることで幸せを感じられます。

おいしそうなものを目にすると、どうしても味見したくて、お腹がいっぱいでもついつい食べてしまっていました。痩せようと思って食べるものを我慢しても続かず、結局我慢した分爆発して、さらに過食してしまう――。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kgの減量に成功した大西ひとみさん
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そんな人生を送ってきた私が.ダイエットに成功し、年齢と共に自分の体と向き合う課題は変わってきてはいるものの、昔のように太りすぎず健康的でいられるのは、私が食に対して自分の心と食べ物とをうまくコントロールできるようになったからだと思います。

我慢のしすぎはストレスに

今回は、私が外食する際に気をつけていることを5つご紹介したいと思います。

私はとにかく白ワインが大好きで、夕食に白ワインがないと食事が楽しめないほど。また、外食のときはアルコールがある方が、一緒に食事をする相手とのコミュニケーションも円滑にいき、会話が弾むことも多いです。

アルコールの摂りすぎが体によくないことは承知の上ですが、何事も我慢のしすぎは結局ストレスになり、大好きな食事が楽しめなくなるので、私の中で白ワインは「あり」の前提で気をつけていることがあります。お酒を飲まないかたにも参考になる内容だと思いますので、ぜひ参考にしてください。

【1】食事の前にレモン水

レモン水を食前に飲むことで、食事をしても血糖値の上昇を緩やかにすることができると報告されています。血糖値の上昇を緩やかにすることで、血中の糖分を脂肪に変えるインスリンの分泌を抑えることができます。

さらに、レモンに含まれる成分には、脂肪肝になるのを抑える効果があると最近の研究でわかってきました。こうしたことから、外食の際はできる限り水にレモンを絞って飲んでから、食事をするようにしています。

レストランによって対応してもらえないケースもありますが、私の経験上、多くのレストランで対応してもらえました。グラス1杯にレモン1個分くらいを入れています。レモン1個分が難しい場合でも、三日月型にカットしたレモン1/6ほどをグラス1杯に絞って飲むようにしています。

【2】アブラナ科の野菜を意識して食べる

野菜に含まれる食物繊維は、食事の満腹感を促してくれます。中でも、アブラナ科の野菜は食物繊維が豊富なだけではなく、肝臓をデトックスしてくれる効果が高い成分を多く含む野菜です。肝臓はアルコールだけでなく体内の解毒したり、糖代謝、たんぱく質代謝、脂質代謝、免疫にも関わる働きをしたりするとても重要な臓器です。

その臓器を少しでもよい状態にしてくれるアブラナ科の野菜を摂取して、代謝能力をできるだけ下げないように意識しています。

春キャベツ
キャベツはアブラナ科の野菜(Ph/photoAC)
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アブラナ科の野菜は、キャベツや、ブロッコリー、白菜、青梗菜、ケールなどがあります。ネットなどで検索するとたくさん出てくるので、ぜひ一度調べて頂き、自分の好きな野菜を見つけて覚えておくとよいと思います。

私の場合は、実際にアブラナ科の野菜を食べるか食べないかで、次の日アルコールが体に残っている感覚が違うような気がします。

【3】カリウムの多い食材を意識して食べる

外食時、食べ物を選ぶ際に塩分の量は意識はしているものの、知らず知らずのうちに塩分過多になりやすくなります。塩分を多く摂るとむくみにつながります。

そこで、利尿作用の高いカリウムが多く含む食材を意識することでむくみ予防になり、次の日の体重に水分の重さが追加されて落胆する。そんなことも減ります。カリウムは野菜だけでなく、肉や魚類にも多く含まれています。さわらや真鯛、鶏ささみ、牛もも肉などにも豊富です。

【4】 野菜のドレッシングは“On the side”

どんなにカロリーの低い野菜を選択しても、ドレッシングがたっぷりかかっていたら栄養価のほぼない大量のカロリーを摂取しているのと同じである可能性が高いです。特に外食した際は要注意。これは、私がアメリカに住んで学んだことですが、野菜のドレッシングを「別」で出してもらうこと。そうすることでドレッシングの量を自分でコントロールすることができ、栄養のないカロリーで体重を増やす心配を減らすことができます。

チキンサラダの写真
ドレッシングは「別」がポイント(Ph/GettyImages)
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ドレッシングを別にしてもらうのは、お店によって対応してくれるところと対応してくれないところがありますが、私が外食で野菜サラダを頼む際、毎回聞いている確率で言うと8割ぐらいは対応してくれる気がします。一緒に食事する相手にも気を使わないといけないと言う点はありますが、可能な状況であれば実践してみるとよいと思います。

【5】糖質の少ないお酒より糖質の多いお酒

糖質の多いお酒は太るから糖質の少ないお酒を意識して飲んでいるかたは少なくないと思います。それでも、お酒を摂取するとお腹いっぱいなのにラーメンや甘いものが食べたくなり、ついつい食べてしまうかたは、ぜひ一度糖質の少ないお酒から糖質の多いお酒に変えてみてください。日本酒などもよいですが、カクテルなどフルーツジュースや甘味料を含んだお酒はNGです。

お酒を飲むと、肝臓では糖を分解するよりもアルコールを分解するほうが優先されます。そのため、血糖値が下がり血糖値を上げようとする作用が働き、血糖値を上げる作用の高いものを欲してしまうだけでなく、肝臓でアルコールが分解される際に糖をエネルギーとして消費することもあり食後に炭水化物を欲してしまいます。

乾杯
糖質多いお酒のほうがおすすめ?(Ph/AFLO)
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摂取カロリーが少なくなる!?

ですので、ある程度満足感の得られる糖質の多いお酒のほうが食欲を抑えられ、トータルで見ると摂取カロリーが少なくなっているかもしれません。もちろん、糖質の少ないお酒をほどほどに飲んで、食欲を抑えられるならそれでもいいと思いますが、それがなかなか難しいのは前述の通りです。いずれの場合も飲みすぎには注意しましょう。

私の場合、糖質の多いお酒を意識して飲むことで、食べすぎずに済んでいます。低糖質にこだわれば、糖質0のウイスキーやブランデーなどもあるわけですが、ストレスをためるぐらいならと白ワインを楽しんでいます。

大前提としてお店選びは大切!

全てができなくても、その状況に合わせて可能なことを実践してみてください。また、これらを続ける大前提としてお店選びは大切です。

お付き合いの関係性から自分の好きなものを食べられない状況などもあると思いますが、自分のスタンスも少しずつ明確にしておくと、周りにも自然と理解してもらえ、嫌な気持ちなく受け入れてもらえることが多いです。

外食の際はできるだけこれらの5つのルールを意識しながら料理を選ぶと、次の日の後悔につながらないと思いますよ。

◆教えてくれたのは:ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん

ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
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9年間、米ロサンゼルスでパーソナルトレーナーとして活動後帰国。トータルダイエットカウンセラーとして7冊の本を出版、ダイエット商品・食品の商品開発の監修などをはじめさまざまなメディアで活動。2017年に自身のギルトフリースイーツブランド「h+diet(エイチプラスダイエット)」(https://h-plusdiet.com/)を立ち上げ、現在は東京・武蔵小山で『h+diet laboratory』をオープン。野菜を使い、甘味料・人工甘味料不使用、グルテンフリーの「栄養学から考えるオーガニックスイーツ」を販売、他社の商品監修などに携わるなどヘルスフードサイエンス研究家としても活動。

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