寝起きに「白湯」を飲めばいい?
寝起きに白湯を飲むことも、健康や美容への関心が高い人たちの間で流行っています。櫻井さんに、寝起きの白湯の飲み方について話を聞きました。
無理に飲まなくてOK
「体は寝ている間に発汗しているので、起きたときに『飲みたいな』と感じるなら飲んでください。白湯を飲めば必ずしも全員が健康になる、というわけではないので、無理に飲んだり、“朝の決まり事”にする必要はありません」
飲むなら温かいものを
また、きちんと沸かしてから冷ましたものでないとダメ、ということはないそうです。
「大事なのは飲み物の種類ではなく温度。寝起きの体は冷えているので、飲むなら冷たいものではなく温かいものがおすすめです」
排便を促すために、冷たい水を飲む習慣がついている人もいるかもしれませんが、お腹を強制的に下しているのと同じ、と櫻井さんは指摘します。
果物の唯一の欠点を「焼いて」解消
果物には食物繊維やビタミン、抗酸化物質など、体にいいものがたくさん含まれています。
「甘いものを食べたいときは、季節の果物がおすすめですが、食べ方にひと工夫を」と櫻井さんはすすめます。
冷えた果物は胃腸を冷やす
「冷蔵庫から出したばかりの冷え冷えの果物を食べてしまうと、胃腸を冷やす原因となります。それでは、せっかくの果物の栄養をうまく吸収できません」
焼きフルーツがおすすめ
「果物を“焼いて”食べてみてください。焼きりんごや焼きバナナはメジャーですが、みかんやいちごなどもぜひ焼いてみてください。新しいおいしさに出会えます。
私のいち推しは、“柿”。ヘタから1〜2cmの部分を切り落として、身の部分は格子状に、皮と実の境目にもぐるりと切り込みを入れて、オーブントースターで10分ほど焼いたら完成です。皮がパリッとして果肉はジュルッとした食感になり、とてもおいしいです」
櫻井さんがすすめる果物の「新しいおいしさ」。胃腸を冷えから守るためにも、試す価値がありそうです。
◆教えてくれたのは:漢方コンサルタント・櫻井大典さん
漢方コンサルタント。国際中医専門員。日本中医薬研究会会員。漢方薬局の三代目として生まれ育つ。カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後はイスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国の首都医科大学附属北京中医医院などでの研修を修了し、国際中医専門員A級資格を取得。これまで年間数千件の健康相談を受け、延べ4万件以上の悩みに応えてきた。今年7月、病気にならないための食事と睡眠の新常識をまとめた『予約の取れない漢方家が教える 病気にならない食う寝る養生』を出版。https://yurukampo.jp/