膀胱炎のケアには漢方もおすすめ
排尿時に痛みがあるときは、抗生剤での治療が一般的です。ただし、抗生剤は菌を殺しますが、炎症で荒れてしまった膀胱壁の修復はしません。漢方薬は荒れた膀胱壁の回復に役立つので、併用することで治療がサポートされます
排尿痛には、血流を改善して免疫力や菌への抵抗力を上げるなどの機能があるものや、抗炎症作用が期待できる漢方薬を選びます。
漢方薬はのむだけでいいので、思うように食事を整えられない人にも取り入れやすい方法です。また、漢方薬は体質改善によって根本から不調をなくすことを目的としているため、急性膀胱炎を繰り返し起こさないための予防にも有効だといえます。
排尿時の痛みにおすすめの漢方薬2つ
・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
泌尿器の炎症に用いられる漢方薬で、排尿を促すことで菌を排出します。下腹部に熱っぽさを感じる人や、下腹部筋肉が緊張する傾向がある人に用いられます。
・猪苓湯(ちょれいとう)
排尿を促すことで菌を体の外に排出し、膀胱粘膜を保護します。体力があり、口が乾く人に用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は繰り返す不調に対して、根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。