アート×レトロ×散策「函館 十字屋ホテル」(北海道)~ひとり旅のお供に
北海道・函館といえば、教会群やレトロな建物も多く、街歩きをするだけで幸せな気持ちになる私。そんなレトロ建築好きにはたまらないホテルが、今回ご紹介する五稜郭公園の近くにある「函館十字屋ホテル」。函館空港からは市電やバスで近くまでアクセスできるので、とても便利です。
建物は、外を行き交う人が「ここなんだろう?」とついのぞき込む、ちょっと変わった扇形状。もとは三越デパートの函館店だったそう。それを生かした全24室は、部屋の間取りも少しずつ異なります。
2階にあがると天井が高く、コンクリートむき出しの床や天井が印象的。
私が滞在したのは建物の入り口側に窓がある2階のシングルルーム。13.6平米と聞くと、ビジネスホテルでも少し狭いと思う広さですが、天井がとても高く実際よりも広く感じます。調度品もシンプルながらこだわりが感じられ、なんともいえない心地よさ。
ルームキーには、五角形のレザーのキーホルダーが。実はホテルから五稜郭までは徒歩5分ほど。散歩にもちょうどよく、ルームキーは五稜郭をイメージしてデザインされたものでした。
宿では、無料で自転車の貸出もしているので、買い出しや食事に行くのも便利。私は早朝に五稜郭公園をサイクリングで一周しました。冬場は雪や寒さで難しいですが、グリーンシーズンにはおすすめです。
朝食はパン、スープ、珈琲、ジュースとシンプルながらも、珈琲は函館で有名な美鈴珈琲、パンは昭和四年創業の地元のキングベークなど、こだわりが感じられます。
飲食店のある繁華街にも近く、函館のB級グルメ「ハセガワストア」や「ラッキーピエロ」も徒歩でアクセスOK。バスや市電の停留所にも近いので観光にも便利です。函館のレトロ建築巡りのお供におすすめのアートを感じる宿です。
■函館 十字屋ホテル(https://www.hakodate-jh.net/)
ほかにもアートな宿はたくさんあります。ぜひお好みを見つけておでかけください。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん
旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ『Nらじ』月一レギュラー。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)。
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