秋の食べ過ぎ防止には漢方もおすすめ
食べ過ぎが気になる方には、漢方薬もおすすめです。漢方では、胃の働きが活発になり過ぎると、食べてもすぐにお腹が空いてしまったり、過食になったりすると考えます。さらに、ストレスやホルモンバランスの乱れも食べ過ぎの原因となります。
そのため、食欲を抑えるためには「過剰な胃腸の働きを抑える」「自律神経やホルモンバランスを整えて、ストレスによる過食を軽減する」といった効果のある漢方薬を選びます。
また、「脂肪の吸収を抑える」「脂肪の燃焼をサポートする」「余分な脂肪を便と一緒に排出する」効果のある漢方薬を選ぶことで、太りにくく痩せやすい健康的な体質を手に入れることも可能です。
食べ過ぎてしまう人におすすめの漢方薬2つ
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
体の余分な熱を取り除き、「血」と「水」(鼻水や尿、リンパ液などの水分)の流れを整える漢方薬です。便秘やむくみがある人に用いられます。
・大柴胡湯(だいさいことう)
エネルギーである「気」の流れを司る、「肝」の働きを正常化させる漢方薬です。肩こりやストレスを感じる人に用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は繰り返す不調に対して、根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫だけでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。また、漢方薬はのむだけですので、思うように生活習慣を整えられないという人でも気軽に使えるのが利点です。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。