絶滅の危機にある野生パンダ保護の一環としてジャイアントパンダの繁殖を行っている上野動物園では、5頭のジャイアントパンダが暮らしています。2021年6月に誕生した双子パンダのシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)、双子と一緒に過ごしているする母のシンシンの様子を中心に、他の展示室にいる父のリーリー、姉にあたるシャンシャンらの近況も紹介します。
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屋外で過ごす機会が増えてきたジャイアントパンダたち
寒冷地出身のパンダにとって過ごしやすい季節となってきた、今日このごろ。体の状態や天候によって、管理場所を変えて飼育されているジャイアントパンダたちですが、屋外で過ごす機会が増えてきています。
双子パンダ2頭分の排泄量は1日4kgにも
シャオシャオは11月13日から、レイレイは11月28日からにんじんを食べるようになり、また竹もよく食べているとか。竹をかじる姿がよく見られるようになり、フンの形状も大人パンダが排泄するラグビーボールによく似たものに。量も順調に増えているそうで、2頭合わせた1日の排泄量は4kg程度にもなるといいます。
とはいえ、まだ授乳や人工乳も継続して与えられており、1日2〜3回はシンシンが授乳している姿が確認されているそうです。
2頭とも犬歯が永久歯に生え変わり!
12月15日の測定では2頭ともに40kg超え(シャオシャオが40.9kg、レイレイが45.4kg)を記録しましたが、食いしん坊のレイレイの方が成長が早いのか、11月26日に犬歯4本すべてが永久歯に生え変わっていることが確認されたそうです。ちなみに、シャオシャオの犬歯は12月20日にすべての生え変わりが確認されたそうです。
リーリーとシャンシャンの近況
双子パンダの父であるリーリーは日中、逆立ち排尿やマーキングなど繁殖期によく見られる行動が少しずつ現れてきているそうです。
一方、シャンシャンも健康状態は良好で、竹類を中心にパンダ団子、ペレット(固形飼料)、にんじん、りんごなどを食べています。前回11月15日の測定から1か月となる12月15日の測定では、93.8kgから94.0kgになりました。
シャンシャンは、2023年2月中旬〜3月上旬ごろに中国へ返還されることが決まったので、それまでにかわいい姿を堪能したいですね。