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皇后雅子さま、秋冬の「チェック柄コーデ」を上品にまとめる着こなし術をスタイリストが解説

2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンドの日本−韓国戦を観戦された雅子さま
足元は黒のブーツで脚長効果アップ(2006年3月5日、Ph/JMPA)
写真9枚

秋冬になると、春夏に比べ出番が増えるのがチェック柄。シックな秋冬コーデに取り入れるだけで、クラシカルな雰囲気やトラッドなムードがまとえ、おしゃれな印象になります。そこで、皇后雅子さまの秋冬のチェック柄を取り入れたファッションをチェック。その着こなしをスタイリストの横山麻里さんに解説してもらいます。

大人女性が秋冬に取り入れるならベーシックカラーのチェック柄がおすすめ

チェック柄にはさまざまなパターンのものがありますが、大人の女性にはどんなチェック柄がおすすめなのでしょうか。

「例えばタータンチェックなどは幼く見えてしまい、大人の女性には難しく、場合によっては若作り感が際立ってしまいます。グレンチェックなど、なじみのいいチェック柄がおすすめです。そして、色はベーシックカラーがいいでしょう。大胆なチェック柄よりも小柄のチェック柄をセレクトすると、チェック柄の印象が悪目立ちせず、取り入れやすいです。ガンクラブチェックや千鳥格子もクラシカルで大人っぽく、おすすめです」(横山さん・以下同)

ブラウン系の小柄チェックパンツに赤ニットを合わせたおしゃれカジュアル

1997年12月の雅子さま34歳の誕生日に合わせて公開された写真は、そのひと月前の11月に栃木県塩谷郡高根沢町・御料牧場にて撮られたもの。雅子さまは、ブラウン系のチェック柄パンツに赤のVネックニットを合わせたカジュアルコーデでした。

11月に栃木県塩谷郡高根沢町・御料牧場をご訪問の天皇陛下と雅子さま
お二人そろっておしゃれなカジュアルスタイル(1997年11月19日、Ph/宮内庁提供)
写真9枚

「ブラウン系の小柄のチェック柄のパンツに、赤のニットを合わせて、きれいめカジュアルな着こなし。首に巻いたスカーフを白シャツの首元にインすることで、上品な雰囲気に仕上がっています。小物は、ゴールドのイヤリングや、ブラウン系のスカーフと、パンツのカラーとなじませるカラーをセレクトされているのもおしゃれです。ニットのインに白シャツを合わせたり、スカーフのツヤ感で、顔周りが明るくなるので、若見え効果があります。

ベーシックカラーのチェック柄は取り入れやすいですが、ベーシックにまとめすぎると地味になりすぎてしまいます。きれいめのカラーの洋服を1点投入したり、ツヤ感のあるスカーフやアクセサリーを合わせると、大人の女性の着こなしになります」

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モノトーンのチェック柄ジャケットにグリーンの差し色で明るく

2000年2月、静岡県の沼津御用邸記念公園を訪問された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま。雅子さまはモノトーンのチェック柄ジャケットにパンツを合わせたマニッシュなセレクトですが、随所に女性らしさを散りばめていました。

2000年2月、静岡県の沼津御用邸記念公園を訪問された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま
インナーのグリーンのハイネックがアクセントに(2000年2月9日、Ph/JIJIPRESS)
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「チェック柄のジャケットを主役にした、モノトーンコーディネートは、おしゃれ上級者の雰囲気たっぷり。モノトーンなので、重くなってしまうところを、グリーンのトップスを合わせることで、顔周りが明るく、コーディネートのポイントにもなっています。チェック柄は細かいので、存在感はありつつも、きれいめな印象に。黒のパンツを合わせることで、上半身に視線が上がり、Iラインが強調されています。

チェック柄をセレクトするときは、小さめの柄で、なじみやすいカラーを選ぶと取り入れやすいです。パンツスタイルなら、マニッシュになりすぎないように、アクセサリーでツヤ感をプラスしたり、ヒール靴、小さめバッグを合わせるといいですね」

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モノクロのチェック柄のセットアップにリボンを添えて大人フェミニンに

2000年11月、日本動物病院福祉協会主催の講演会に出席された雅子さま。モノトーンのチェック柄のツーピースはデザイン性が高く目を引きました。

2000年11月、日本動物病院福祉協会主催の講演会に出席された雅子さま
スカートのプリーツの切り返しのデザインがおしゃれ(2000年11月5日、Ph/JIJI PRESS)
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「モノトーンのツーピースは、スカートのプリーツデザインや黒の大きめの丸ボタンがポイントになり、優しく気品漂うコーディネートになっています。モノトーンコーディネートは、かっこいいイメージがありますが、雅子さまのようにボウタイブラウスや、存在感のあるアクセサリーが加わることでとても柔らかい印象にまとまります。

黒×白のみの、モノトーンコーディネートですが、ボウタイブラウスがアクセントになり、華やかさや、スタイルアップ効果もプラスされています。チェック柄×ボウタイブラウスで、クラシカルな雰囲気になり、冬という季節イメージともとてもマッチします。

例えば、ボウタイブラウスにモノトーンのチェック柄のボトム、さらにノーカラーコートを合わせれば、この時期におすすめのよそ行きコーディネートが完成します。パールのアクセサリーなどをプラスすると、顔周りも明るくなり、若見え効果、上品さも漂います。このように黒×白のみのモノトーンコーディネートのときは、女性らしいデザインやパールのアクセサリーなどを合わせるのがおすすめです」

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完璧なモノトーンコーデも顔周りは白多めで明るく

2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンドの日本-韓国戦を観戦された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま。雅子さまは黒×白のチェック柄のジャケットに、黒パンツを合わせて、凛とした印象にまとまっていました。

2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンドの日本−韓国戦を観戦された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま
小ぶりな黒のバッグで女性らしい佇まいに(2006年3月5日、Ph/JMPA)
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2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンドの日本−韓国戦を観戦された雅子さま
パールのイヤリングで華やかさをプラス(2006年3月5日、Ph/JMPA)
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2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アジアラウンドの日本−韓国戦を観戦された天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さま
顔周りは白が多めで明るく(2006年3月5日、Ph/JMPA)
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「黒パンツや黒ブーツで脚長効果のあるスタイリングに。ジャケットのボタンを締めず、開けておくことで、白ニットが映えています。スタイリングだけでなく、着こなし方もオシャレです。パールの大きめのイヤリングは、カラーはなじんでいますが、アクセントになり、お顔周りの印象を明るく、女性らしさをプラスしています。

黒×白のチェック柄のジャケットは、着回しやすく、ボトムを黒でまとめたモノトーンコーディネートも◎ですし、カラーボトムを合わせて、印象を変えてもオシャレを楽しめます。かっちりとしたジャケットに、あえてスニーカーを合わせてもオシャレなので、デイリーからお出かけまで、色々とコーディネートを楽しめます」

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ゴールドの華やかなジャケットとタイトスカートで立体感のある着こなしに

2016年9月、国際青年交流会議にご出席の雅子さま。ゴールドの立体感のある格子の生地のツーピースが華やかなオーラを漂わせていらっしゃいました。

2016年9月、国際青年交流会議にご出席の雅子さま
ゴールドのチェック柄のツーピースが華やか(2016年9月29日、
Ph/五十嵐美弥)
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2016年9月、国際青年交流会議にご出席の天皇陛下と雅子さま
足元までワントーンでおまとめに(2016年9月29日、
Ph/五十嵐美弥)
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「ゴールド~白でまとめた、華やかで高貴な着こなしですね。ゴールドと言うと派手な印象ですが、雅子さまのようにパールのアクセサリーを散りばめることで、とても上品な雰囲気になっています。ウエストがシェイプされているデザインや、タイトスカートは、メリハリのあるIラインが作られ、スタイルアップになっています。

チェック柄は、コーディネートの主役になることが多いので、小物で抜け感を出すのもおすすめです。今回のように、白小物を散りばめると、全体に抜け感が出て、おしゃれ度が増します。冬はダークトーンの服が増えがちですが、雅子さまのように、白小物を取り入れるなどをするとおしゃれ度が高まります。

◆ファッション解説:スタイリスト・横山麻里さん

ほどよくフェミニンで上品なカジュアルスタイリングが参考になると、同世代の女性たちからの支持多数。大人女性のファッション誌を中心にカタログや広告で活躍中。

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