顔のたるみ改善に役立つ春の食材はサワラ
顔のたるみにおすすめの食材は、3〜5月に獲れ、柔らかく淡白な味わいが特徴の「サワラ」です。
サワラに豊富に含まれるたんぱく質は真皮や筋肉の材料になるため、肌のハリには欠かせません。さらに、サワラに含まれるDHAには、血管の弾力や赤血球の柔軟を高めて毛細血管の血流を促進する働きがあり、肌のすみずみに栄養を届ける手助けをします。
厚生労働省は、18歳以上の女性のDHA摂取目標量を1日あたり1g以上としています(厚生労働省「脂質」(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042631.pdf)。サワラの切り身1切れ(90g)に含まれるDHAは1g(文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)のため、1切れ食べることで1日の目標量をまかなえます。
DHAは水や油に流れ出やすい性質があるため、刺身で食べるのが望ましいですが、加熱調理をする場合は、焼き物がおすすめです。煮物や汁物にする場合は薄味にして、DHAが流れ出た煮汁ごと食べるようにするといいでしょう。
美しさ・若さを保つには漢方薬で原因にアプローチ
顔のたるみの原因は、血行不良や乾燥、ホルモンバランスの乱れ、紫外線による肌へのダメージなどが考えられています。
そんなたるみの原因に漢方薬でアプローチする場合、血行をよくして肌に栄養をいきわたらせる、肌の新陳代謝をよくして紫外線によるダメージを回復する、水分の循環をよくして肌に潤いを与える、ホルモンバランスの乱れを整えるといった働きのものを体質に合わせて選びます。
漢方薬は医薬品としての効果が認められており、美容皮膚科では自然由来の治療薬としても処方されています。たるみが起こる原因を根本から改善することは、肌の健康にもつながるので、シミやシワなどの改善も期待できるでしょう。
たるみに悩む人におすすめの漢方薬2つ
・桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
水分代謝を促すことで、肌の表面に滞った老廃物の排出を促す漢方薬です。肩こり、頭重、めまい、冷えのぼせなどの症状がある人に用います。
・当帰飲子(とうきいんし)
「血(けつ)」(栄養)を補って、肌に潤いを与える漢方薬です。冷えを感じている人に用います。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。