
通年売られているピーマン。「夏野菜のイメージがあるピーマンは、春に旬を迎える春ピーマンから始まり、7月から9月が最もおいしい季節です」と野菜ソムリエプロの福島玲子さんは話します。意外と知らないピーマンの選び方のコツや、正しい保存の方法を詳しく教えていただきました。
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色・形・ヘタで見分ける!ピーマン選びのコツ
おいしく新鮮なピーマンを見分けるコツは、色、形、ヘタの3つです。避けるべきピーマンについてもお話しします。
均一の濃い色味、ふっくらとした形が◎
ピーマンを買うときはまず色をチェックしましょう。ハリとツヤがあって、均一に濃い緑色のものが良品です。皮にシワがあるものは、古くなっているので避けましょう。

形はいかり肩のように上部がふっくらとして、肉厚で弾力があるものがよいです。単品で買うときは、見た目よりも重みがあるものを選んでください。重いほうが水分を含み、みずみずしい証拠です。
ヘタは六角形がおすすめの理由
ヘタもチェックポイントです。ピーマンのヘタは一般的に五角形が多いですが、ピーマンの苦味が苦手な人は六角形のものを選ぶのがおすすめです。ピーマンは1本の苗に数多く実りますが、後半に実るものは角が多くなることがあります。後半に実ったものは果皮が薄く、熟しているものが多いので、苦みが抑えられていると言われます。

一方、ヘタが黒く変色しているもの。これは収穫から時間が経って新鮮さが失われている証拠なので、避けるようにしましょう。
ピーマンの冷蔵&冷凍保存、水分と乾燥を避けて
ピーマンは基本的に野菜室で冷蔵保存するのがおすすめです。最適な保存の仕方と、冷凍保存のポイントも解説します。
冷蔵保存は水分を拭き取り、二重に包む
ピーマンを保存するときの最適な温度は、10〜13℃と言われています。ですから、暖かい季節になってきたら冷蔵庫の野菜室に入れておくのがベスト。

水分と乾燥に弱いので、冷蔵庫に入れる前に表面の水気を拭き、キッチンペーパーや新聞紙などで包んでから、ポリ袋に入れて野菜室へ。二重に包むとより長持ちしやすく、新鮮なものなら1週間程度持ちます。
また、ピーマンは傷みが移りやすいので、傷んだものがあったらすぐに取り除きましょう。カットしたピーマンは、ラップで包んだり保存容器に入れたりして冷蔵保存し、2日以内に使い切ってください。
冷凍なら細かくカット+加熱レシピで活用を
1週間以上使い切れないときは冷凍保存も可能です。冷凍するときは使いやすい大きさに切ってから冷凍用の保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫に入れればOKです。

凍ったまま鍋に入れて使えるので、調理をするときには便利です。ただし、冷凍だと食感や味が損なわれるので、細かく切ってチキンライスやスープの具にするのが最適です。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ