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大葉は食欲が落ちる夏にぴったり!夏バテ対策や美肌作りにおすすめの理由を野菜ソムリエプロが解説

皿の上の大葉
大葉の栄養素は夏に◎(Ph/photoAC)
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大葉は夏から秋にかけて旬を迎えます。「大葉には夏の疲れや食欲減退、日焼けによる肌荒れなど、この時期ならではのお悩みを解決する栄養がたくさん含まれています」と話すのは、野菜ソムリエプロの福島玲子さん。その詳しい栄養と、青じそと赤じその違い、さらにおいしいレシピを教えていただきました。

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夏の悩みを解決!美肌&夏バテに大葉の栄養がよい理由

暑い時期ならではの悩みに大葉がおすすめなのは、あの小さな葉に多くの栄養素が詰まっているからです。どんな効果があるのか、紹介します。

豊富なβ-カロテンやビタミンB2が美肌に導く

大葉には、β-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは高い抗酸化力を持ち、体内で必要な分だけビタミンAに変換されます。体内で変換されたビタミンAには、免疫力や皮膚粘膜の細胞を保つ働きがあります。活性酸素の発生を抑えるので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から体を守る効果もあると言われています。

カゴに入った大葉
β-カロテンが豊富な大葉(Ph/photoAC)
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体内でβ-カロテンから変換したビタミンAには肌にうれしい効果もあります。肌のターンオーバーを促進してくれるので、潤いをもたらします。皮脂の過剰分泌を抑えてにきび予防も。さらに、”紫外線防御因子“と呼ばれるほど、紫外線による老化を予防する作用があると考えられています。油と相性がいい栄養なので、炒め物や天ぷらなどにするとより効率的に摂ることができます。

大葉の天ぷら
油と調理してβ-カロテンの吸収率アップ!(Ph/photoAC)
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さらに、大葉はビタミンB2もたっぷりで、野菜の中ではトップクラスです。髪・肌・爪などの健康維持に関わっているビタミンB2は「発育のビタミン」と呼ばれていて、美肌や疲労回復、口内炎などのトラブル改善、脂肪の代謝に効果的です。大葉は女性にとってうれしい栄養がたっぷりなんです。

独特の香りは、食欲増進&胃にやさしい効果

大葉には独特の香りがありますよね。この香りは、主にペリルアルデヒドという成分によるものです。食欲増進効果や弱った胃を改善する効果があるので、食欲が減りがちな夏場にはうれしい効果があります。殺菌や防腐作用もあるので、お刺身に大葉が添えられているのは理にかなっているんです。

たらこパスタに大葉をトッピング
大葉を料理にちょい足ししてみて(Ph/photoAC)
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ほかにも、ビタミンCやビタミンE、Kといった栄養素も豊富。カルシウムや鉄分、ミネラルなどもバランスよく入っています。量をたくさん食べられる野菜ではないですが、料理にちょい足しすることで、栄養価を上乗せすることができます。

青じそと赤じその違いは?栄養の異なる点も

大葉は青じそを指しますが、仲間に赤じそもあります。赤じその赤紫色は、シソニンという色素成分によるものです。シソニンにも食欲増進の効果があるほか、高い抗酸化作用が期待できます。

青紫蘇と赤紫蘇
青じそと赤じその違いは?(Ph/photoAC)
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青じそと赤じその違いは、β-カロテンの量が青じそに多く、赤じそにはシソニンが含まれていること。ほかの栄養成分はほぼ変わりません。

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