2024年2月9日、天皇皇后両陛下が主催するケニア大統領夫妻との昼食会が開かれ、両陛下の長女・愛子さまが初めて、宮中午餐会に出席されました。隣に座ったケニアの閣僚に英語で声をかけられ、大統領夫妻と挨拶された際には、スワヒリ語も披露されたそうです。こうした外国の賓客への対応は雅子さまのおもてなしのお心から学ばれた面もあるようです。そこで、雅子さまがこれまで見せられてきた印象的な来賓客へのおもてなしシーンを振り返ります。
元外交官の雅子さま 皇族としての“外交デビュー”
雅子さまの皇室外交デビューは、ご成婚から1か月後の1993年7月、上皇さま(当時は天皇陛下)主催の東京サミット宮中晩餐会でした。アメリカのクリントン大統領(当時)とロシアのエリツィン大統領(当時)の間の席につかれた雅子さま。通訳なしで両大統領と歓談されていました。
元外交官の雅子さまは、英語やロシア語など、6か国語を巧みに操られるといいます。語学力が公の場で初めて発揮されたシーンでした。
外国からの参列者248人と通訳なしでご挨拶
2019年10月22日、天皇陛下が即位を宣言した「即位礼正殿の儀」に参列した海外からの賓客をもてなす祝宴「饗宴の儀」でもお二人は通訳を介さず、248人の外国の参列者を迎えられました。
2024年1月に新国王に即位したフレデリック10世と、妻のメアリー王妃と挨拶された際、雅子さまとメアリー王妃の様子が注目を集めました。本来、敬意を払う挨拶は、おじぎの一種であるカーテシーをしてからチークキスというのが正式な順番ですが、当時、皇太子妃だったメアリー王妃は先に雅子さまにチークキスをし、順番が逆に。両殿下と親しい国王夫妻が再会に喜び、思わずチークキスをされたのではないかといわれています。
2006年8月に前女王の招待で、愛子さまと共にオランダ王室の離宮に滞在されたり、2013年4月には国王の即位式に両陛下が出席されるなど、昔から深い交流を続けられているアレキサンダー国王とマキシマ王妃も「饗宴の儀」に出席されました。両陛下はオランダ国王夫妻との再会を喜ばれていたそうです。
皇室外交デビューから約26年の間にさまざまな国と交流され、親しい関係を築き上げてきたことがうかがえます。