さわやかな酸味がおいしいグレープフルーツ。通年見かける果物ですが、国産は4〜5月の今が旬です。野菜ソムリエプロの福島玲子さんは、「選び方や保存のコツを知っておくことで、さらにおいしくいただけます」と話します。詳しく教えていただきました。
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甘みが詰まったグレープフルーツの選び方
1本の木にぶどうの房のようにたくさんの実がなることから、その名がついたグレープフルーツ。今が旬の国産品も、通年手に入れることができる輸入品も、おいしいものの見分け方は同じです。まずは選び方のコツからお話します。
まん丸=糖度が高め!重みもチェック
グレープフルーツを選ぶときに一番見るべきは、きれいな球形になっているかどうかです。縦長のものより、ふくよかできれいな丸みを帯びているもののほうが、他の果実とくっつきすぎずストレスなく成長し栄養がよくいきわたっていることから、糖度が高めになるからです。さらに、果皮にハリとツヤがあると新鮮です。
また、ずっしりと重みがあるかも確認しましょう。重いと水分がたっぷり詰まっていて、果汁が豊富でみずみずしいですよ。サイズのわりに軽い印象のものは避けましょう。
色は濃いものが◎緑色の品種を選ぶときのコツも
グレープフルーツは、果肉が黄色の「ホワイト」が一般的。果汁が多く、ほのかな苦味とさっぱりした酸味が特徴です。ほかにも、ピンク色の「ルビー」は酸味が控えめでジューシーな品種。どの品種も、色が鮮やかで濃い色味のものを選ぶのがおすすめです。
スウィーティーやオロブランコ、メロゴールドといった緑色の品種は、黄色っぽくなっているものほど酸味が少ない傾向にあると言われています。
乾燥から守る!正しいグレープフルーツの保存法
グレープフルーツは皮が厚いため、柑橘類の中では日持ちがするものです。大敵である乾燥から守ることによって、さらに保存期間が延びます。
丸ごともカットも、乾燥を防ぐのが長持ちのコツ
グレープフルーツは、丸ごとなら冷暗所で常温保存すればOKです。ただし、そのまま長時間置いておくと果皮が乾燥して食味が悪くなるので、ポリ袋や新聞紙で包んでおきましょう。気温が高い夏場は傷みやすいので、冷暗所から冷蔵庫の野菜室へ移してください。
カットして保存するときは、乾燥しないようにラップでしっかりと全体を包んでから野菜室へ。カットすると傷みが進行するので、2〜3日以内にできるだけ早めに食べきりましょう。
冷凍なら1か月保存可!アレンジも楽しめる
グレープフルーツは冷凍するのもおいしいです。冷凍保存するときは、皮を剥いて身だけの状態にしてから保存袋へ。1か月程度保存ができます。
冷凍グレープフルーツは、シャーベットでいただくのもおいしいですし、スムージーにするのもおすすめです。ヨーグルトやアイスティーなどの飲み物に入れるのもいいですよ。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ