コロナ禍では、外出自粛によるまとめ買い需要で、2台目の冷凍庫となる「セカンド冷凍庫」が流行った。そして最近では「セカンド冷凍庫」ならぬ「セカンド“冷蔵庫”」が登場している。果たして、「セカンド冷蔵庫」はどこで、どう使うもの? 家電ライターの田中真紀子さんに今時セカンド冷蔵庫事情を聞いた。
セカンド冷凍庫で2台目のハードルが下がり、注目されるように
そもそも、「セカンド冷蔵庫」という概念はいつ頃から出始めたのだろうか。
「セカンド冷蔵庫として使える小型冷蔵庫自体は、7~8年前から見かけるようになりました。『2階にも1台冷蔵庫が欲しい』など、一定のニーズがあることから、コンスタントに新製品は出ていましたが、当時はまだ珍しかったと思います。
その後、コロナの外出自粛によるまとめ買い需要から、セカンド冷凍庫が売れはじめ、キッチン以外に冷蔵庫を置くという発想が広まってきました。その頃から2台目へのハードルが下がり、『冷凍庫もいいけど冷蔵庫の方が必要だよね』という人が増えてきたようです。
従来の小型冷蔵庫との違いは、冷蔵庫は縦長のイメージがありますが、セカンド冷蔵庫として提案されているものは背が低くキャビネットに並べやすいものが多い傾向にあること。またデザイン性が高く、インテリア空間になじみやすいおしゃれなものが多いのも特徴です」(田中さん・以下同)
セカンド冷蔵庫の使い方
では、「セカンド冷蔵庫」は、どんな使い方ができるのか。
「セカンド冷蔵庫自体定義はありませんが、“キッチンなどでメインに置く冷蔵庫のほかに、もう1台置く冷蔵庫”のことですので、使いたい場所に置くのがいいと思います。
例えばリビングや書斎に置いてお茶や水、ジュースなどをサッと取り出して飲む、寝室に置いて夜寝る前や朝起きてすぐに飲みたい飲み物を入れておくなど。もちろん、お取り寄せをしたときなど一時的に冷蔵スペースが足りなくなったときにも便利です」
また、天面の上にモノを“ちょい置き”することを想定して作られた冷蔵庫が多いので、冷やしたいものを入れるだけでなく、上に置ける“棚”としての使い道まで、意外と使用範囲は広いのだ。
選ぶときのチェックポイント
セカンド冷蔵庫を購入する際、チェックしたいのが容量や静音性だ。
「セカンド冷蔵庫はインテリアに合わせやすいサイズ感になっているため、意外と奥行きが狭かったり、高さが低かったりする場合が多く、大きめのものがはいらない場合があります。また寝室に置きたい場合は静音性に配慮されているかもチェックしましょう」
最後に、田中さんが今注目しているセカンド冷蔵庫を2点教えていただいた。どちらもインテリアになじむ、デザイン性に優れた製品だ。