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冷凍食品のまとめ買い需要でヒット!「セカンド冷蔵庫」はどう選んだらいい?家電ライターが解説

メインの冷蔵庫の他に白い縦長の冷蔵庫が置いてあるダイニング
「セカンド冷蔵庫」が今ヒット!(写真のハイアール『168L 前開き式冷凍庫 JF-NUF168A』は霜取りが不要な冷凍庫)
写真6枚

「セカンド冷凍庫」という言葉をご存じでしょうか? 今、一般家庭の中で、メインで使っている冷蔵冷凍庫のほかにもう1台、冷凍庫を置きたいという需要が増えているそうです。なぜでしょうか? 白物家電に精通している家電ライターの田中真紀子さんが教えてくれました。

コロナ禍による冷凍食品需要増加などにより注目

「みなさんの中にも、『冷凍庫に食品がはいりきらなくて困る』といった経験をお持ちの方も多いでしょう。その背景としては、近年冷凍食品の需要が伸びていることが挙げられます。共働き家庭にとって、長期保存ができて遅く帰った日や子供が留守番中にお腹を空かせているときでもすぐに食べられる冷凍食品は、とても便利。さらに、冷凍食品がどんどんおいしくなってきていることも需要を後押ししています」(田中さん・以下同)

メーカーがさまざまな小型冷凍庫を投入

さらに必要性を痛感することになったのが、新型コロナウイルスの流行による休校やテレワークの増加。

「外食が減ったり、子供が家で昼食も食べるようになったりしたことで、冷凍食品をまとめ買いする人が増えました。その結果、従来の冷凍スペースではどうしても足りなくなってしまった。置ける場所さえあれば、価格も5万円以下で手を伸ばしやすいものが多いため、セカンド冷凍庫を購入する人が増えたのです。メーカーもこの需要に応えるべく、さまざまなバリエーションの小型冷凍庫を続々登場させており、選択肢も増えています」(田中さん・以下同)

実際、2021年4月に発表された日本冷凍食品協会の調査によると、家庭用の冷凍食品の生産量は前年比111.4%、金額ベースで118.5%と、どちらも2010年の調査開始以来最高値を記録。冷凍庫の方も、例えばハイアールジャパンセールスの冷凍庫販売実績(販売台数)は2019年から2021年にかけて130%以上も伸びていて、冷凍食品と冷凍庫が売れていることが分かります。

前開きVS上開き、急冷VSファン――どっちがおすすめ?

バリエーションが増えてきている冷凍庫ですが、形状は大きく分けて2種類。それぞれのメリット・デメリットは何でしょうか。

「1つはチェスト式と呼ばれる上開き式。フタを開けても冷気が逃げにくく、長期保存に向いています。一方で下のストックが見えにくく取り出しにくいといった弱点も。またフタの上に物が置けません。

一般家庭で多く選ばれているのが、冷蔵庫と同じ前開き式。透明の引き出し式バスケットがはいっている場合が多く、立てて収納しやすくストックも見えやすいメリットがあります。ただしチェスト式に比べると温度変化の影響を受けやすいのが難点です」

冷却方式で、消費電力、霜取りが必要かなどが異なる

そして、冷却方式は「直冷式」か、「ファン式」(間冷式)か、2つの選択肢があります。

「直冷式は、庫内にある冷却器で直接冷やすため、冷凍食品をすばやく冷やすことができ、消費電力も控えめ。ですが霜がつきやすいので、定期的な霜取りが必要になってきます。お手頃な価格が多いものの、お手入れが面倒な方にはおすすめできません。

一方のファン式は、冷却器を庫外に備え、ファンで冷気を送ることで間接的にムラなく冷やします。霜取りは自動で行ってくれるものが多く、霜取りの手間がありません。ただ、ファンを搭載するため直冷式よりサイズが大きくなり、ファンの音が気になる場合も」

一般家庭では前開き×ファン式の組み合わせが、比較的手間も少なく使い勝手がよさそうですね。ただ、スペース上、どうしても小型冷凍庫しか置けない場合は前開き×直冷式という選択になりそうです。

今回、田中さんは、機能的に使える冷凍庫と、コンパクトな冷凍庫のおすすめを、それぞれ選んでくれました。どちらもファン式です。

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