
食は体の資本で、日常動作や体を鍛える動きのもとになる。筋肉量の維持やアンチエイジング食材を選ぶことで、内側から元気はつらつに! 管理栄養士の菊池真由子さんに、運動効果を狙う食材選びメソッドを聞いた。
運動する効果は主に4つある
「運動する効果は、主に4つあります」と、管理栄養士の菊池真由子さん。
「1つめは筋力の維持です。体内に充分なビタミンDがあると筋肉量を維持し、骨折リスクも減少するといわれています。きのこ全般にビタミンDが豊富ですが、紫外線に当たるとビタミンDの量がさらに増えるため、干ししいたけが優秀なのです」(菊池さん・以下同)

2つめは腸内環境が整うことで、中性脂肪やコレステロール値を下げ、血糖値の上昇を抑えられること。それには、ヨーグルト+キウイ(グリーン)がいい。
「グリーンのキウイはゴールデンの2倍食物繊維が豊富なうえ、グリーンに特異的に含まれる『β-ディフェンシン』という成分には免疫力を高める働きがある。ヨーグルトと一緒に摂ると腸内の善玉菌が活発になり、腸内環境を整えます」

3つめは、体や内臓を若々しく保つこと。
「鮭の成分がいい。鮭の赤い色をもたらすアスタキサンチンは、見た目や内臓の若さを保つ効果が高く、抗酸化作用があるのです。
同じ鮭でも紅鮭や銀鮭など、色の濃いものを。サーモンピンクでは量が足りません。干した桜えびもおすすめ。殻ごと食べるので、カルシウムも摂れます」

4つめは、熟睡でき、ストレス解消や心身がリセットされる効果だ。
「これには朝バナナがおすすめです。バナナは“脳内幸福物質”といわれ、睡眠を促すメラトニンの材料となる『セロトニン』を作るトリプトファンとビタミンB₆が豊富。セロトニンは14〜15時間かけてメラトニンに変化するため、朝にバナナを食べると、夜、眠りやすくなるのです」

日々のちょこっと運動にこれらの食事を合わせれば、ズボラ体質を抜け出せるかもしれない。
運動効果を狙う食材4選
・「干ししいたけ」で筋力維持
・「ヨーグルト+キウイ(グリーン)」で腸内環境改善
・「鮭」でアンチエイジング
・「朝バナナ」で睡眠力
◆管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士。食べても太らないダイエットや免疫力を上げる食生活、生活習慣病予防など、1万人以上の栄養指導に携わる。『1週間で勝手に-10歳若返る体になるすごい方法』(日本文芸社)ほか著書多数。https://www.diet-class.com
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2025年4月17日号