
いまの時期にメリット満載なのが、スープジャーのお弁当。忙しい朝にサッと作れて、気になる不調の改善をサポート。なにより温かいランチに身も心もほっこり。料理研究家・管理栄養士の満留邦子さんが、血圧をテーマに1週間分のレシピを紹介!
基本の作り方
【1】スープジャーは温めておく

ジャーに熱湯を入れ、蓋をして5〜10分予熱しておくと保温効果がアップ。完成したスープは熱いうちに入れる。
【2】肉や魚はしっかり火を通す

加熱が必要な肉や魚はしっかり火を通す。生煮えでジャーに移すと、保温中に菌が繁殖して食中毒の原因に。
【3】止水部よりも約1cm下まで入れる

スープを入れる量はジャーの止水部よりも約1cm下までが目安。多すぎると漏れる原因になるので注意。
スープジャー の超優秀ポイント
・煮込まないから時短にもなる
ジャーの保温効果で具材に味が染みておいしくなるため、短い加熱時間でOK。
・熱々のスープが食べられる
ジャーは保温性が高いので、朝作ったスープが昼でも熱々のまま食べられる。
・具だくさんで体にうれしい!
スープにすれば肉や魚、野菜など豊富な食材をバランスよく摂取できる。
Attention
・レシピは30分~3時間後に食べる想定で制作。長時間置くと腐敗の原因になるので6時間以内に食べ切る。
・スープジャーは内側がステンレス製なので、電子レンジでの加熱は不可。
・使い終わったジャーは説明書に従って正しく洗浄を。特にパッキン部分に汚れが残ると、においやカビなどの原因になる。
※スープジャーは300mlのものを使用しています。
※レシピはすべて1人分です。
※具材がわかるように止水部より多めに入れて撮影しています。
血圧を下げる1週間
塩分を控えめにしても薄味に感じさせないコツは、食材で旨みやコク、風味を加えること、と満留さん。

「ひき肉や魚介、きのこ、トマトなどは旨み成分の多い食材。コクを出すには豆乳やごま油を加えるのがおすすめです。また、カレー粉やこしょうなどのスパイス、にんにくやしょうがといった香味野菜、酢などを活用して味にアクセントをつけるのも有効です」(満留さん・以下同)
スープに合わせる主食は…白米やレーズンパンを選んで
「血圧が気になる人には、塩分を含まない白米がベスト。物足りなさを感じるなら、焼きのりや炒りごまをプラスしましょう。レーズンパンは塩分が少ないうえにカリウムも摂れますよ」
【月】「豚バラ肉とまいたけのスープ」(塩分0.9g)
豚バラとまいたけのW効果でコク深い味わいに。スープの風味を引き立てるこしょうの辛味も減塩に効果的。

《作り方》(1人分)
【1】豚バラ薄切り肉50gは1cm幅に切り、塩少量をまぶす。まいたけ1/2パックは食べやすく裂く。
【2】鍋にだし汁3/4カップを煮立て、豚肉を加える。アクを取り、まいたけを加えて塩ひとつまみ、しょうゆ小さじ1/4で味を調える。ひと煮立ちしたら、ジャーに移し、黒こしょう少量を振る。
【火】「ひき肉のトマトスープ」(塩分1.1g)
ひき肉を焼き付けて香ばしさをプラス。トマトジュースは塩分を排出するカリウムが多く、だし代わりにもなる。

《作り方》(1人分)
【1】ショートパスタ10gはジャーに入れ、熱湯を注いで温めておく。
【2】玉ねぎ1/8個、にんにく1/2片はみじん切りにする。
【3】フライパンにオリーブオイル小さじ1を熱し、合いびき肉60gを入れ、塩小さじ1/5、黒こしょう少量を振って焼き付ける。【2】を加えて炒め、しんなりしたらトマトジュース(食塩無添加)3/4カップを加えてひと煮立ちさせる。
【4】パスタを残したままジャーの湯を切り、【3】を注ぐ。
【水】「帆立貝と干ししいたけのスープ」(塩分1.0g)
乾物はジャーの中でゆっくり戻すとおいしさ倍増。旨みたっぷりの帆立貝と干ししいたけで深い味わいのスープに。

《作り方》(1人分)
【1】干ししいたけのスライス3gはさっと洗う。豆苗1/10パックは半分に切る。
【2】鍋に水1カップ弱を沸かし、ベビー帆立3〜4個、干ししいたけ、しょうがすりおろし小さじ1/4を加える。
【3】帆立貝に火が通ったら、塩少量、しょうゆ小さじ1/2、ごま油小さじ1で味を調える。豆苗を加え、ジャーに移す。
【木】「さば缶のカレースープ」(塩分1.1g)
さば缶は汁ごと使って旨みを丸ごと摂取。カレー風味なら塩分に頼らなくても満足度の高い味わいに。

《作り方》(1人分)
【1】玉ねぎ1/6個は薄切りに、ピーマン1/2個は細切りにする。
【2】鍋にサラダ油小さじ1を熱し、【1】を炒め、さば水煮缶1/2缶を缶汁ごと、水2/3カップを加える。
【3】煮立ったら火を止めてカレールー5gを加えて溶かし、ジャーに移す。
【金】「長いものそぼろ豆乳スープ」(塩分0.9g)
長いもと豆乳でクリーミーなシチュー風に。長いものとろみでひき肉の旨みや豆乳のコクが強く感じられ、物足りなさをカバー。

《作り方》(1人分)
【1】長いも80gはポリ袋に入れ、たたいて砕く。三つ葉2本は2cm幅に切る。
【2】鍋に鶏ひき肉50g、めんつゆ(3倍濃縮)小さじ2を入れ、ひき肉をほぐす。中火で炒め、肉の色が変わったら、水1/4カップ、長いもと無調整豆乳1/2カップを加える。
【3】ひと煮立ちしたら三つ葉を加え、ジャーに移す。
◆教えてくれたのは:料理研究家、管理栄養士・満留邦子さん
身近な食材で作れて、食べる人が健康になる家庭料理が好評。著書に『料理が楽しくなる圧力鍋レシピ』(成美堂出版)など。https://mitsudome.jp/
撮影/玉井幹郎 スタイリング/三谷亜利咲 取材・文/青山貴子 撮影協力/UTUWA
※女性セブン2025年2月20・27日号