当サイトがおくる好評連載『還暦・オバ記者の悪あがき美容道中』。還暦で、バツイチ独身。オバ記者ことライターの野原広子が、美容・ダイエットに奮闘し、女を磨く日々を綴ります。これまで幾度となくダイエットに挑戦し、そのたびに挫折。婚活は、連敗記録を更新中。「痩せてイイ男と結婚したい!」――そう切実に願うオバ記者に春は訪れるのか?
今回は、オバ記者がウィキペディアに載っちゃった件について。
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「ネットに名前が載っていました。すごいですねぇ」
漫画家のTさんが、会うなりこう言うから、「ああ、私と同姓同名の人に、売れっ子イラストレーターと声楽家がいるのよ」と私。「いやいや、そうじゃなくてウィキペディアで見ました」と、Tさんは妙なことを言うのよ。
“ウィキ”なら、インターネットで調べものをするときに最初に開くところで、人物の略歴をざざーっと見るには、すごく便利。しかし私が?
「んなばかな! それはないね」。鼻で笑うと、Tさんは「高卒後、靴店の住み込み店員」だの、「喫茶店のウエイトレス」だの、ライターになる前の、彼女が知るはずのない私の経歴をつらつらと言うんだよ。
まさかねぇ~。だけど私以外で靴店の住み込み店員のち、喫茶店のウエイトレスをしたライターがいる? 数日後、恐る恐る自分の名前を入力してみたら、ウィキに「野原広子(フリーライター)」って私の名前のページができてる! 「著名な実績」の項目には「女性セブンのアラ還オバ記者」って、私しかいないでしょ。しかも、載ってる経歴はすべて正しかったの。