
年末の風物詩「新語・流行語大賞」のトップ10に「緊急銃猟/クマ被害」がランクイン。さらに、日本漢字能力検定協会が毎年発表する「今年の漢字」にも「熊」が揮毫されるなど、2025年はクマの話題が途切れなかった。平年なら冬眠を迎えるはずの現在でも、クマが市中に出没するなど異常事態が続いている。
2026年もクマに振り回されるのか──クマの生態に詳しい岩手大学准教授の山内貴義さんは、こう推察する。
「生ゴミなどの味を覚え、人里に餌があるといってもクマが冬眠せず冬を越すとは考えにくい。しかし、暖冬となって気温が高くなると冬眠から覚めるのが早まることがあります。3月以降は注意が必要でしょう」(山内さん・以下同)
冬眠から早く覚めても、早春の頃の山には新芽などの餌はまだない。

「2024年4月に岩手県花巻市の温泉地で、ゴミ集積所にクマがいた事例がありました。餌がないと一時的に人里に出没する可能性があるので、ゴミや家畜の餌などの取り扱いには気をつけた方がいい。ただし、緑が芽吹く5月頃にはまた山に戻ると考えられます」
山に戻ったとしても2025年の被害件数を考えると、人里に出没するのではないかと心配になる。しかし、山内さんは「2026年はクマの行動はおとなしくなる可能性がある」と指摘する。
「ブナの実などのドングリが大凶作だった2025年から一転、2026年はかなり改善されると予想されています。なので人里への出没は少なくなるか、2025年とは打って変わってまったく出てこないということもありえます」
実際、秋田県林業研究研修センターの調査では「2026年のブナの実は豊作」だとする見通しもある。
生活を脅かしたクマが山で豊かに暮らせるかどうか、その動向から目が離せない。
※女性セブン2026年1月8・15日号