
ビジネス界の異端児と金メダリストの元トップアスリートという、めずらしい対談が実現した。「にしたんクリニック」や「イモトのWiFi」などを運営するエクスコムグローバルの西村誠司社長が1月19日、TikTok公式チャンネルにリオデジャネイロ五輪・競泳金メダリストの萩野公介氏との特別対談の模様を公開した。個人資産300億円を誇る西村社長は、近年はTikTokなどのSNS発信にも力を入れており、インフルエンサーとしての顔も持つ。
萩野氏は1月9日に、東京・渋谷スクランブルスクエアのエクスコムグローバル本社を訪問。全く異業種ながら、それぞれの業界の頂(いただき)を極めた2人が、ひざを突き合わせて「勝負の哲学」や「勝者の思考」について語り合った。
西村社長は開口一番、「1つの大会で金・銀・銅メダルをすべて獲得したアスリートなんて、聞いたことありますか?」と、2016年リオデジャネイロ五輪での萩野氏の偉業を紹介。続けて「金メダリストとして最もよく聞かれる質問は?」と尋ねて、「やっぱり『金メダルって本当に金(素材)なんですか?』ですかね」と爆笑回答を誘った。
約5分間の対談動画だが、中身は濃かった。「金メダルと銀メダルを分ける要因は? 実力以外に運や勝負強さ、紙一重の差を生むのは何ですか?」という西村社長の鋭い問いに、萩野氏は「僕はオリンピックにはオリンピックの女神様がいると思っていて。その女神様をどれだけ味方につけることができるかです」と回答。『五輪には魔物が潜む』と呼ばれる、4年に1度の祭典ならではの思いを引き出した。
西谷社長から「緊張」についても問われた萩野氏は、「緊張よりも僕は五輪が大好き。4年に1回の虜になった人間」と語り、1度その大舞台を経験すると、世界水泳などのほかの大会では同じ集中力は出せなかったという本音まで吐露した。
毎日絶好調な日などない
ほかにも、西谷社長のスポーツ記者顔負けの核心を突く質問が続いた。おかげで、作新学院高校3年時の2012年ロンドン五輪初出場時に、先輩・北島康介氏が金メダル獲得で「君が代」を響き渡らせたことに感動したこと。リオ五輪の400m個人メドレー金と200m個人メドレー銀での「調子の違い」など、萩野氏がこれまで語ることのなかった貴重な証言も飛び出すほどだった。
クライマックスは、一般の動画視聴者やビジネスマンたちにも通じる「努力のあり方」にもトークが展開した。萩野氏は「毎日絶好調な日などない」と断言した上で「それでも“その日のベストを尽くす”、“悪い練習を作らない”、それって(意識の持ち方で)才能のあるなしじゃなくて大切なこと」と説いた。
最後も萩野氏は、自身の功績は指導者やチームメイト、家族ら周囲の支えのおかげと強調。その謙虚な姿勢に、西村社長も「どのジャンルの成功した方も言うのが、やっぱり感謝。いろんなアスリート、金メダリストの方とお話させてもらうけれど、金メダルを取られる方は何かが違う。この動画を通じて、オーラみたいな何かを感じ取れてくれたらいいのかな」と総括した。
自身のTikTok動画では、一般人からの悩みや時事ニュースへの見解、ビジネスや日常生活への金言を発信する西村社長。今回は、レアな対談企画で、五輪メダリストの“勝者のマインド”を広く届けた。