
物価が高止まりを続けるなか、さらに4月までの値上げ予定食品が3593品目(※帝国データバンクの調査より)に上ると発表された。先の見えない節約の日々で、真っ先に削りがちな食費だが、健康の要にもなる「食」を疎かにはしたくないところ。安いうえに栄養価が高い4種の食材を使った絶品レシピで、体も家計も元気にしよう。
冷凍で長期保存できかさまし食材にも
価格が安い、栄養価が高い、年間を通じて安定供給される、冷凍保存や再生栽培もできる――そんな物価高時代の救世主となる食材がかいわれ大根(63円)、豆苗、えのきたけ(各106円)、もやし(21円)(※価格は西友ネットスーパーより、2026年2月26日現在)だ。
「かいわれ大根と豆苗は抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンEが豊富。えのきたけは抗がん作用が期待できるレンチナンや食物繊維が含まれ、もやしには疲労回復効果の高いアスパラギン酸が多いんです」
とは、国際中医薬膳師の大友育美さんだ。かいわれ大根や豆苗は、根を残してカットすれば再生栽培ができ、もやしやえのきたけはかさまし食材としても使えるので、コスパも満点。クセのない味わいでほかの食材との相性がよいのもメリットだ。冷凍保存できるので常備して損はなし。
老化予防にも期待!「かいわれ大根」
β-カロテン、ビタミンEが皮膚や粘膜を保護し、老化予防効果が期待できる。葉が緑色でみずみずしいものを選んだら、野菜室に立てて保存を。冷凍保存もできる。
代謝を助けてくれる「豆苗」
β-カロテンをはじめ、糖質や脂質をエネルギーに変える際(代謝)に必要なビタミンB群が豊富。葉は濃い緑で開いているものが新鮮。乾燥防止の袋に入れ冷蔵庫で保存。
食物繊維が豊富「えのきたけ」
食物繊維、ビタミンB群、鉄分、GABAなどを多く含む。かさが白く、小さめで均一に丸みを帯びたものを選び、水気をとってから保存袋に入れて野菜室へ。冷凍も可。
疲れたときにおすすめ「もやし」
抗酸化作用のあるビタミンCや疲労回復に効果的なアスパラギン酸、たんぱく質などを含む。茎にハリがあって白いものを選ぼう。袋に数か所穴をあけてチルド室で保存を。
さらに、大友さんと料理研究家・柳瀬真澄さんに聞いた、詳しい活用法と飽きないレシピは下記で紹介する。
※分量は2人分または作りやすい分量。電子レンジは600Wを使用。オーブントースターの温度や焼き時間は機種によって調整を。【和】=和風、【洋】=洋風、【中】=中華風、【韓】=韓国風、【エ】=エスニック風。
かいわれ大根を使った健康レシピ7選
「辛味の正体は殺菌効果のある成分イソチオシアネート。生のまま、サラダがおすすめ。加熱する際は短時間で」(大友さん)。豚ばら肉やアボカドなどと調理するとβ-カロテンの吸収率がアップする。
【洋】「サラダチキンのおかずサラダ」レシピ

【1】かいわれ大根1パックは根元を切り2~3等分にする。アボカド1/2個は縦半分にして1cm幅に切る。サラダチキン1袋はひと口大に裂く。
【2】マヨネーズ大さじ2、しょうゆ・わさび・レモン汁各小さじ1を混ぜ、【1】と和える。
【和】「レンチンですぐできる簡単おひたし」レシピ
【1】かいわれ大根1パックは根元を切ってラップで包み、電子レンジで30秒加熱する。その後、さっと流水にあててから、軽く絞る。
【2】かつおぶし1パック(2g)、めんつゆ(3倍濃縮)・水各小さじ1で和える。
【和】「しょうがポン酢の和風サラダ」レシピ
かいわれ大根1パックは根元を切り落としたら食べやすい大きさにカットする。
【2】【1】をボウルに入れ、ツナ缶1缶(オイルごと)、ポン酢小さじ2、おろししょうが(チューブでOK)少々を加えて和える。
【中】「簡単フワフワかき卵スープ」レシピ
【1】鍋に水2カップ、鶏がらスープの素小さじ2、しょうゆ小さじ1、片栗粉小さじ2を混ぜながら入れて煮る。
【2】根元を切って食べやすくカットしたかいわれ大根1パックを【1】に入れ、溶き卵1個分を回し入れて火を止め、こしょう少々をふる。
【中】「よだれ鶏風水餃子」レシピ
【1】しょうゆ・オイスターソース・酢・ごま油各大さじ1、豆板醤・砂糖各小さじ1/2を混ぜる。
【2】鍋に湯を沸かし、冷凍餃子8個を入れて5分ゆで、湯を切る。
【3】【2】に【1】をかけ、かいわれ大根1パック(根元を切って食べやすくカット)をのせたら、いり白ごま少々をふる。
【韓】「スンドゥブ風スープ」レシピ
【1】鍋に水・豆乳各1カップ、鶏がらスープの素小さじ1、塩少々、キムチ80g、かいわれ大根1パック(根元を切って食べやすくカット)、適当に切った絹ごし豆腐1パック(150g)を入れ、中火にかける。
【2】煮立ったら火を止め、ごま油小さじ1、ラー油適量を加える。
【エ】「さば缶のナンプラー&レモン風味サラダ」レシピ
【1】かいわれ大根1パックは根元を切り落として食べやすい大きさにカットする。
【2】【1】をボウルに入れ、ナンプラー・レモン汁各小さじ1、さば水煮缶1缶(190g、汁気を切ってざっくりほぐす)を加えて和える。
豆苗を使った健康レシピ9選
「生でも食べられますが、汁物に入れると栄養を余すことなく摂れます。加熱調理でシャキシャキ感を残したいなら火入れは1分以内で」(柳瀬さん)。根付きなら再生栽培できる。
【洋】「クラムチャウダー」レシピ

【1】豆苗1/2袋は根元を切り2cmの長さに。じゃがいも1個(200g)は電子レンジで5分加熱し、皮をむいて潰す。
【2】鍋に水3/4カップ、あさりの缶汁1缶分、じゃがいもを混ぜて火にかけ、煮立ったら火を弱めてじゃがいもがぽってりするまで加熱。
【3】【2】に豆苗と牛乳1カップ、あさり水煮缶1缶分のあさり、コンソメ顆粒小さじ2を加えて煮たら、黒こしょう適量をふる。
【和】「かりかり豚の青のり風味」レシピ

【1】豚ばら肉100gは食べやすく切って塩ひとつまみをふり、焼く。
【2】【2】豆苗1袋分は根元を切り、半分に切って皿に盛り、【1】をのせたらポン酢大さじ1、青のり小さじ1をかける。
【和】「かまぼこのわさびオイル和え」レシピ
【1】ボウルにオリーブオイル大さじ1、しょうゆ・わさび(チューブでOK)各小さじ1を入れて混ぜる。
【2】【1】に根元を切って半分にカットした豆苗1袋分と、ひと口大にちぎったかまぼこ小1本分を加えて和える。
【中】「中華風クリーム煮」レシピ

【1】鍋に水½カップ、鶏がらスープの素小さじ2、根元を落とし半分に切った豆苗1袋分、細切りハム3枚分を入れて中火に。
【2】牛乳1カップ、片栗粉大さじ1、塩少々を混ぜながら加え、こしょう適量をふる。
【中】「カニカマあんかけ」レシピ

【1】鍋に水2カップ、鶏がらスープの素・しょうゆ各小さじ1、オイスターソース・片栗粉各大さじ1、カニカマ6本を混ぜながら加えて中火にかける。
【2】根元を落とし半分に切った豆苗1袋分を皿に盛り【1】をかける。
【洋】「ウィンナーのぺペロンチーノ」レシピ

【1】フライパンにオリーブオイル大さじ1、輪切りの赤唐辛子10個、薄切りにんにく1かけ分を入れ、弱火にかける。にんにくは茶色くなったら取り出す。
【2】【1】に斜め切りのウィンナー4本分、裂いたエリンギ1本分、根元を落とし4cmの長さに切った豆苗1袋分を入れて中火で炒める。にんにくを戻し、鶏がらスープの素小さじ1を入れて炒め、塩・こしょう各適量で調味。
【中】「烏龍茶常夜鍋」レシピ
【1】鍋に烏龍茶3カップ、鶏がらスープの素小さじ1を入れて煮立て、豚こま肉200gを入れ、再度煮立ったらアクをとる。
【2】【1】に根元を落として半分に切った豆苗1袋分を入れて煮る。皿に盛ったらごま油大さじ2、塩小さじ2、こしょう適量を混ぜたタレを添える。
【韓】「肉巻き韓国風おでん」レシピ

【1】根元を落とした豆苗1袋を10等分にし、薄切り豚ロース10枚で巻いたら、2等分にカットして竹串に刺す。
【2】鍋に水3カップ、鶏がらスープの素小さじ2、コチュジャン・みそ各大さじ1を入れて煮る。
【3】【2】に【1】、3等分に切った切り餅2個分を入れ、5分ほど煮る。
【韓】「チーズタッカルビ」レシピ
【1】鶏もも肉150g、みそ・ケチャップ各大さじ2をポリ袋に入れてもみ込む。
【2】フライパンに【1】、キムチ50g、水大さじ3を入れて中火にかけ、3分煮たら、根元を落として半分に切った豆苗1袋分、ピザ用チーズ50gを入れる。蓋をして弱火で5分煮る。
えのきたけを使った健康レシピ7選
「風味が落ちるので水洗いはしないこと。加熱しすぎると歯触りが悪くなるので炒め時間は短めに」(柳瀬さん)。アリシンを多く含む玉ねぎやにんにくと調理すると、ビタミンB群の吸収率が高まる。
【和】「レンチンなめたけ」レシピ

【1】えのきたけ1袋(150g)は根元を切って2cmの長さに。
【2】耐熱容器に【1】、塩昆布10g、しょうゆ小さじ2、みりん・ 酢各大さじ1を入れて混ぜ、ラップをふんわりかけて、電子レンジで2分加熱。
【3】ラップを取り、ひと混ぜしたら、ふんわりラップをかけてさらに1分加熱。
【洋】「即席グラタン」レシピ

【1】えのきたけ1袋(150g)は根元を切って2㎝の長さに。玉ねぎ1/4個は薄切り、ベーコン2枚は1cm幅に切る。
【2】耐熱容器に【1】、水・牛乳各½カップ、シチューの素大さじ3を入れ、ふんわりラップをして電子レンジで5分加熱。
【3】【2】を混ぜて耐熱容器に移し、シュレッドチーズ適量をかけて200℃のオーブントースターで7〜8分焼く。
【韓】「韓国風ピカタ」レシピ
【1】えのきたけ1袋(200g)は根元を落として8等分にし、小麦粉大さじ2をまぶす。
【2】溶き卵2個に【1】をくぐらせ、ごま油大さじ1を熱したフライパンで焼く。
【3】酢・しょうゆ各大さじ2、にらの小口切り2本分を混ぜタレにする。
【中】「鶏肉のマヨポン炒め」レシピ
【1】ひと口大の鶏胸肉200gに塩・こしょう各少々、片栗粉小さじ2をふり、サラダ油小さじ2を熱したフライパンで焼く。
【2】根元を切り、食べやすくカットしたえのきたけ1袋(200g)を【1】に入れ、マヨネーズ大さじ3、ポン酢大さじ2、砂糖小さじ2を加えて炒める。
【和】「厚揚げのすき焼き風」レシピ

【1】油抜きした厚揚げ1枚を縦半分にして2cm幅に切る。えのきたけ1袋(150g)は根元を落として半分に切る。長ねぎ1本は5 cmのぶつ切りに。
【2】フライパンにサラダ油少々を熱して厚揚げと長ねぎを焼き、水120ml、めんつゆ(3倍濃縮)80ml、えのきたけを入れて中火で煮る。
【中】「おかずサンラータン」レシピ
【1】鍋に水2カップ、鶏がらスープの素大さじ1を入れて煮立て、豚こま肉100g、根元を落として食べやすくカットしたえのきたけ1袋(200g)を入れる。
【2】アクをとって酢大さじ1、しょうゆ小さじ2、塩少々、水・片栗粉各大さじ1を混ぜ加え、溶き卵を回し入れる。
【洋】「じゃがいものガレット」レシピ

【1】えのきたけ1袋(150g)は根元を落として1cmの長さに、じゃがいも1個は皮をむいて千切りにする。
【2】ボウルに【1】、シュレッドチーズ 50g、片栗粉大さじ2、塩・粗びきこしょう各少々を入れて混ぜる。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1と【2】を入れて両面焼く。
もやしを使った健康レシピ8選
カロリー、糖質ともに低く、料理のかさましにも便利。「レンジ調理の場合は加熱後、粗熱を取り、出てきた水分を切ると、調味料のなじみがよくなります」(大友さん)。冷凍で約2週間保存可能。
【中】「厚揚げのケチャップチリソース炒め」レシピ
【1】豆板醤・みそ各小さじ1、ケチャップ大さじ3を混ぜる。
【2】フライパンにごま油小さじ2、もやし1袋、ひと口大にちぎった厚揚げ1枚を入れて強火にかけ、少ししんなりするまで炒めたら、【1】を加えて炒め合わせる。
【中】「あんかけオムレツ」レシピ
【1】サラダ油小さじ2を熱したフライパンでもやし1袋を炒め、溶き卵4個分を加える。半熟になったら皿に盛る。
【2】フライパンに水1カップ、オイスターソース大さじ1、片栗粉小さじ2、鶏がらスープの素小さじ1を入れて混ぜながら中火にかけ、とろみがついたら【1】にかける。
【洋】「レンチンナポリタン」レシピ

【1】ピーマン2個とハム4枚は細切りにする。
【2】耐熱容器にもやし1袋と【1】を入れ、電子レンジで4分加熱し、ザルに上げて水気を切る。
【3】【2】にケチャップ大さじ3、コンソメ顆粒小さじ1、サラダ油小さじ2を入れてよく混ぜ、器に盛り付けて、粉チーズ適量をふる。
【韓】「キムチ風味のこんがりチーズ焼き」レシピ
【1】もやし1袋を耐熱容器にまんべんなく広げたら、しょうゆ・ごま油各小さじ1をふり、キムチ80g、ピザ用チーズ60gを順にのせる。
【2】オーブントースターで表面にこんがり焼き色がつくまで7分ほど焼く。
【和】「油揚げのガリバタ炒め」レシピ

【1】油揚げ1枚は3cm角に切ってフライパンで焼く。
【2】弱火のフライパンにバター15gとにんにく(チューブでOK)適量、もやし1袋を加えて3分加熱。火を止め、しょうゆ小さじ2、塩・こしょう各少々で調味。
【3】【2】に【1】を入れ、小口切りの小ねぎ1本分を散らす。
【中】「レンチンしゅうまい」レシピ
【1】もやし½袋、豚ひき肉200g、しょうゆ小さじ2、砂糖・おろししょうが(チューブでOK)・ごま油各小さじ1をボウルに入れ、もやしを細かく折るように混ぜる。
【2】【1】を耐熱容器に広げ(厚さ2cm)、残り½袋のもやしをのせてラップをかけ、電子レンジで6分加熱。
【エ】「豆腐のカレー炒め」レシピ

【1】木綿豆腐1/2丁はキッチンペーパーにくるみ、電子レンジで1分30秒加熱。
【2】フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、にんにく(チューブでOK)小さじ1/3、崩した【1】を加えて炒める。
【3】【2】にもやし1袋を入れ、中火で3分焼き、コンソメ顆粒小さじ1・1/2、カレー粉小さじ2を入れて炒め合わせる。
【和】「鶏ひき肉の卵とじ」レシピ
【1】フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、鶏ひき肉80gを加えて中火で炒めたら、もやし½袋を入れて2分炒める。
【2】【1】にめんつゆ(3倍濃縮)大さじ2、水大さじ1を加えてひと煮立ちしたら、溶き卵3個分を入れてかき混ぜ、卵が好みの固さになるまで火を通す。
◆教えてくれたのはこの人:国際中医薬膳師・大友育美さん
自然食レストランでの調理経験を生かして食の世界へ。中国の伝統医学に基づく食養生の専門家として活動。著書に『七十二候の食薬レシピ』(Gakken)など多数。【和】(かいわれ大根、豆苗)、【中】【韓】【工】のレシピを担当。
◆教えてくれたのはこの人:料理研究家・柳瀬真澄さん
トータルフードコーディネートのほか商品開発なども手掛ける。著書に『発酵食品を使った美味しい鍋レシピ』(世界文化社)など。【和】(えのきたけ、もやし)、【洋】のレシピを担当。
取材・文/上村久留美
※女性セブン2026年3月19日号