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《新連載》高須克弥の人生を描く『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』【第1話前編】読めば悩みが全て吹き飛ぶ!

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すべて想像の逆を行く男、高須克弥の破天荒な人生を描く連載『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』がスタート! かつては後ろめたく、隠すべきものであった“整形”が、いまではネガティブなものではなくなった──そんな現在を作った男こそ、高須クリニック院長である高須克弥だ。

「いじめられた幼少期」「脱税事件」「100億円の借金」「自身の顔面整形」etc…、本人の口から語られた衝撃体験の一部始終を、忖度一切無しで描き切る! 読めば悩みが全て吹き飛ぶ、そんなパワフルすぎる人生を、どうぞご堪能あれ。

第1話:「こんな奴呼ぶんじゃなかった」と後悔する東大生の話【前編】

 その男は全て想像の逆を行っていた。

 2024年8月。東大記念講堂の壇上に立つ高須克弥を見て東大医学部の学生たちはそう感じた。全身を癌に侵されているというのに誰よりも生気に満ち溢れ、79歳だというのに50歳くらいに見える。

 なぜ高須克弥が東大生の前に立っているのか? それは日本を取り巻く医師制度が危機に瀕していたからである。

 今、医療現場では内科や外科などの専門医にならずに医師免許取得後、直で美容外科に進む医師が急増し、専門医不足が問題となっていた。いわゆる「直美(チョクビ)」問題である。国民からしたら医者が皆、美容外科医になってしまっては大変困る。しかしその当事者である医学生たちの本音は「大きなお世話だ」であろう。生まれた時から神童といわれてきた者のみが集うのが東大医学部である。別に全員が医者になりたくて入った訳ではない。ただ偏差値が一番高いのがそこだったから目指しただけだ。それ故、どんなブラック企業よりもドス黒い大学病院でこき使われることへの疑問も当然強い。

 こんな事情が日本美容整形界のドンこと高須克弥をこの場所に引き摺り出した。これは特別講義で、学生たちが話を聞いてみたい人を招聘するという、単位も認められるれっきとした東大の授業なのである。

──高須先生なら僕らの想いを分かってくれるはずだ。だってこの人はいつも世論とは逆のことばかり言ってるんだから。

 こういう想いが講堂を満席にし、全員が美容外科の輝かしい未来を聞くために前のめりになっていた。そんな中、壇上に立つ高須克弥は開口一番こう言った。

「美容外科医になる奴は医者のクズです」

「え?」

 学生たちは自分の耳を疑った。

──クズって、あんたも美容外科医だろう?

 皆、高須の言葉をどう受け取っていいのか分からずに固まっている。冗談なら鬼スベりだが、高須は大真面目で続ける。

東京大学の学生たちを前に、講義を行う高須克弥。(本人提供)
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「そもそも美容外科なんて闇医者の溜まり場だったの。医療ミスとかで表にいられなくなった医者がラブホテル街とかでひっそりとやってたのを、僕が表に押し出したの。でも所詮は医者の中では一番下ですよ。下の下。

 君たちは医者のサラブレッドなんだから、なにも開業して患者に媚びへつらって、目を二重にしたり、胸を大きくしたり、腟を狭くする医者になることないですよ。指導者とか官僚になりなさい」

 頭のいい東大生の口がバカみたいに開いている。まさかの逆の逆である。見事に期待を裏切られた学生たちの顔が曇るその一方で、チョクビを危惧していた東大の教授たちは「よくぞ言ってくれた」と嬉しそうに頷いている。しかし彼らはそれが“ぬか喜び”であることをすぐに思い知る。教授たちのこれまた逆を行くのが高須という男なのである。

「それに東大生は不器用だから向いてないよ。教えてる教授がそもそも不器用なんだから。あはははは」

 教授たちの笑顔が消えた。この発言で講堂には機嫌のいい人が一人もいなくなった。そしてその場にいた全員がこう思った。

「こんな奴呼ぶんじゃなかった」と。

 そんな中、高須だけが機嫌よく続ける。

「医療には治療医学と予防医学があって、美容外科は第3の“幸福医学”だと考えています。幸せのお手伝いをする医学。だからあくまでもプラスアルファであって、無くても誰も困らないものなの。金銭的に余裕があってさらにプラスアルファが欲しい人がやるもので、『今だけ特別価格』なんて謳ってお金のない人にまで『やれやれ!』って煽るものじゃないの。だから高須クリニックは50年間、診療報酬を変えていません」

 学生たちは自分の未来がしぼんでいくのを感じた。輝かしい未来があると信じたからこそ東大に入ったのに、なんで昭和医大のおっさんに否定されなきゃいけないんだ?

 皆の後悔が怒りに変わる頃、不意にガサガサとマイクを擦る音が聞こえた。見ると高須が壇上で服を脱ぎ、上半身裸になっている。そこには手術で作ったシックスパックの見事な腹筋があった。

──な、何をやっているんだ?

 講堂中がそう思った矢先に高須が言う。

「触りたいひと〜?」

 それを聞いた数人の学生が遠慮がちに壇上に近づいた。

──まあ、触れるなら触っておこうかな。

 やがて他の学生も流されるように群がり、腹筋を触り写真を撮る。気が付けばアイドルの握手会のように盛り上がっている。慌てた教授が「絶対にその写真は公にしないように!」と叫ぶ。なぜ高須の裸が東大的にNGなのかは謎だが、その様相は授業でもなんでもない。カオスである。しかしなぜか高須の講義が終わった後には、良質なコメディ映画を見たような満足感があった。そして東大生たちは思った。

──この人はシラけさせたいのか盛り上げたいのか? 一体何なんだ?

 高須克弥という男に出会うと誰もが必ずこう思う。

「この人、一体何なんだ?」

 この物語はこの男が“何なのか”を描くものである。それにはまず戦国時代から医者であったという高須家の始まりから話さなくてはならない。ちなみにこの物語は嘘みたいな話ばかりを描くが、概ね事実である。(後編につづく)

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【プロフィール】
家守鷹主(いえす・たかす)/テレビ局プロデューサーとして高須克弥氏と出会い、十数年来の友人。今回、その人生を小説として描きたいと依頼したところ、高須氏は一言"YES"と快諾し、ペンネームも命名。かくして、希代の人生物語が幕を開けた。

高須克弥(たかす・かつや)/1945年、愛知県生まれ。医師(美容外科、整形外科、形成外科。学位は医学博士)。2018年に自身の全身がんを公表(発病は2014年)。

※女性セブン2026年6月4日号