
アメリカでの興行収入が約9700万ドル(約155億円)で、伝記映画として史上最大のオープニング!日本でも大ヒット間違いなしの今作の見どころを、映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんが解説します。
いま若い人の中でマイケルがブームに
「没後17年を経てなお永遠の“キング・オブ・ポップ”として君臨するマイケル・ジャクソン。音楽だけでなく、言語や文化を超えて世界中の人種に愛され、その愛は世代をも超える。この分断の時代にマイケルの存在そのものが“伝説”たるゆえんです。実際にマイケルはBTSなどのK-POPや日本の男性アイドルグループに多大なインスピレーションを与えていて、若いアイドルファンもマイケルの天才性を再発見しています。
今作の主演の甥・ジャファー誕生時に『ぼくの雰囲気がこの子にはあるね』とマイケルが語ったという逸話も。劇中の再現度も完璧です」
兄弟との『ジャクソン5』結成から物語が始まる!
アマチュア時代の『ジャクソン5』。劇中で音楽にあわせてリズムを刻む、幼き日のマイケルがキュート!

「デビュー前の10才のとき、小柄だったマイケルは所属するレーベル社長の助言で8才とさばを読んだそうです」(宇野さん・以下同)
実際の甥がマイケルを完全再現!
成長したマイケルを甥のジャファー・ジャクソンが再現。今作の役づくりに2年かけたといい、ムーンウォークをはじめとする渾身のダンス、ボーカル、しぐさ…とたたずまいすべてに、マイケルのDNAを漂わせる。

「ジャファーを迎えたことがこの映画の“奇跡”のひとつ」
『Beat It』のMVでは本物のギャングを起用
映画では本物のギャングとダンス共演する経緯が描かれる。

「MVを“ショートフィルム”と呼んだマイケルの情熱、楽曲制作の裏側が丁寧に描かれ、エンターテイナーとしての卓越した視野と創造力が垣間見えます」
写真で振り返るマイケルヒストリー
・「ジャクソン5」は ボーイズグループの草分け
マイケルをリードシンガーに据えた『ジャクソン5』(1966年結成)は『ABC』などチャート1位の楽曲を連発して、ボーイズグループの先駆に。

・初めて理想を カタチにできた 『オフ・ザ・ウォール』
「名プロデューサーのクインシー・ジョーンズと組み、全米で1000万枚超の大ヒットしたソロアルバム(1979年)。父親の影響下から抜け出し、初めて自分の理想を具現化しました」

・アルバム『スリラー』は 1億5000万枚のヒット
1982年に発売され、「最も売れたアルバム」としてギネス世界記録認定。「未来永劫塗り替えられることのない、桁違いの記録です」。特殊メイクを駆使し、約14分に及ぶMVも話題に。

◆映画『Michael/マイケル』

突出した才能で、幼少期から兄弟と音楽活動をしていたマイケル。父の支配と自身の理想の狭間で葛藤しながら数々の名曲を生み出し、世界的スターへ駆け上がる姿を描く。
取材・文/渡部美也
※女性セブン2026年6月25日号