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《マネーの2択》お得なのはどっち?「自家用車かカーシェアか」「NetflixかAmazonプライムか」「パートは飲食店かスーパーか」

マイカーを購入した若い女性
お得なのは自家用車かカーシェアか?(写真/Photo AC)
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お金は「貯めるか」「使うか」だけではない。「無駄遣いするか」「賢く使うか」にも分けられる。日々の生活のなかで直面する、いくつもの“分かれ道”。せっかく使うなら、“得して使える”道を選ぼう。

車は「カーシェア」か「自家用車」か

市場規模の拡大が続くカーシェアリングについて、「わが家の駐車場」と愛用しているのは、ファイナンシャルプランナーのたけやきみこさんだ。

「地方では定着が難しく、都心や地方都市に限られますが、保険料も駐車場代もガソリン代もかからず自家用車に比べてコストが格段に違います。毎日車を使う人でないなら、カーシェアがお得です」

ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが続ける。

「自家用車は、週に複数回乗らなければ得にはなりません。週に1回程度なら、自家用車を手放してカーシェアにしてしまうのもいいでしょう」

習い事なら「文化系」か「運動系」か

子育てから手が離れ、自由な時間が増えると自ずと増えるのが習い事。向き不向きはもちろんあるが、損得で考えてみるとどうか。

「水泳やジムといった運動系は、足腰や心肺機能を鍛えるので健康向上に寄与し、医療費削減に効果が期待できます」(深野さん)

ヨガ
運動系は健康向上に寄与(写真/PIXTA)
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一方、絵画や写真といった文化系なら、趣味が高じて副業になる可能性もある。節約アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんは言う。

「いま人気なのは編み物です。毛糸は100円ショップに売ってますから、少ないお金で長時間コツコツ時間が潰せます。技術が上がれば、作品をフリマサイトで売って収入にする人もいます」

習い事を選ぶときは「プラスアルファ」がないか検討しよう
習い事を選ぶときは「プラスアルファ」がないか検討しよう(写真/PIXTA)
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サブスクは「Netflix」か「Amazonプライム」か

生活をよりコンパクトにする際、新聞と同じく“不要”と仕分けられるのがテレビ。「動画サイトのサブスクで事が足りる」からだ。「動画サービスだけでなく、買い物時の配送料無料やセールなど、多方面でのメリットがある」(丸山さん)、「コスパがいい」(深野さん)と実用面ではAmazonプライムに軍配が上がったが、両者にはコンテンツに差がある。

「Netflixじゃないと見られない映画やドラマがたくさんあるので、好みもあるでしょう。Netflixと比較するなら、U-NEXTは月額2189円と高い印象ですが、映画、ドラマ、電子書籍と網羅されているのでエンタメ好きの人が選んでいる印象です」(丸山さん・以下同)

会計は「現金」か「キャッシュレス」か

アメリカではトランプ大統領が「1セントコインを廃止する」と打ち出したが、世界を席巻するキャッシュレスの波は現金の存在意義まで揺らがせている。

「キャッシュレスの利点はポイントバックによるポイ活です。いわゆる値引きに相当するので、活用した方がお得だと思います」

たけやさんは「100%キャッシュレス」だと話す。

「現金しか使えないお店のためにお札は持ち歩きますが、小銭は持たず、お釣りが出たら小銭用のがまぐちに保管して貯まったら銀行に戻しています。会計時の時間も短縮されてポイントもつきますから、基本的に現金は使いません」

キャッシュレスによるポイント還元は"実質的な値引き"でお得(写真/PIXTA)
キャッシュレスによるポイント還元は"実質的な値引き"でお得(写真/PIXTA)
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一方で、深野さんはこう注意を促す。

「キャッシュレスの難点はお金の管理がしにくいこと。使いすぎるリスクの予防法はきちんと考えましょう」

現金で支払う
現金はお金の管理がしやすい(写真/PIXTA)
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パートするなら「飲食店」か「スーパー」か

使ってばかりではなく、収入を得ることも必要だ。パート先として、二択にするならば、「飲食店」に分があるようだ。

「飲食店ならまかないが出ることが多いので、1食分浮きますよ。スーパーではなかなか残り物をもらえるケースはないので、メリットが少ない」(深野さん)

パートするなら年収の壁は「超える」か「超えない」か

いま議論が繰り返される「年収の壁」。丸山さんは「将来の年金にプラスするなら超えた方がいい」とアドバイスする。

「体力があって、時間に余裕があるなら所得税の壁も扶養の壁も超えて働いた方が将来のためになります。厚生年金に加入すれば、老後のお金がさらに増える。いま50代なら、65才までの10~15年くらいの加入でそれなりの額が上乗せされます。その際に、厚生年金かどうかを確認しましょう。国民年金での加入だと負担が増えるだけではなく、将来受け取れる年金は基礎年金部分のみと変わりません」

深野さんも「一時的には手取りが減っても、将来戻ってくる」と話す。

「壁を超えて厚生年金に加入するのがいちばん得する働き方です。収入制限はもったいない」

※女性セブン2025年3月6日号

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