「スクワットは足腰の引き締め効果が絶大。動きは単純でも、ゆっくり行うと体に適度な負荷をかけられます」とは、オリジナルプログラム「ボディデザイン」をベースに、インナーマッスルトレーナーとして活躍するトレーナーのSachiさん。
また、身体運動科学・筋生理学が専門の“筋肉博士”こと東京大学大学院教授・石井直方さんも、意識的に太ももを鍛えることが重要と言う。
「ウオーキングだけでは筋肉に負荷がかからないため、筋トレにはなりません。その意味でも、腹筋に負荷をかける呼吸法・ドローインとスクワットは中高年に最適な筋トレといえます」(石井さん)
とはいえ、スクワットの基本姿勢ややり方がわからないという人も。そこで今回は、公開から約1か月で16万回再生された動画を誌上で再現。満腹時を避け、起床後、軽くストレッチした後に行おう。水分補給も忘れずに。
まずは筋トレ中の呼吸法「ドローイン」をマスター!
【1】胸を張って背筋を伸ばす。お尻をキュッと締める。
背中を反らさないこと。肩の力を抜き、お尻に力を込める。胸を開くことを意識。
【2】鼻から息を吸いながらお腹をギューッと凹ませ、そのまま息を吐く。
お尻を締め、お腹を凹ませたままゆっくり深く呼吸を続ける。食後すぐは避けて、空腹時に行うこと。
下半身を引き締め、お尻をあげる【基本のスクワット】
お腹、太もも、お尻という大きな筋肉をまとめて引き締め、代謝を促進。15回で腹筋500回分の効果ともいわれる。スクワットは姿勢が重要なので、最初は鏡でひざやお尻の位置の確認をしながらスタート!
【1】足を肩幅に開き、ドローインしながら胸を張る
足を肩幅に開き、胸を張る。ドローインしながらお腹とお尻に力を入れ、背筋をピンと伸ばすのが基本姿勢。つま先は外に広げず前向きに。ドローインでお腹とお尻が締まった状態を終始キープ。
【2】お腹は凹ませたまま、背筋を伸ばす
背筋を伸ばそうとして、上半身が反らないように注意。呼吸をしながら腹筋でお腹と腰まわりを固定し、胸を張って、背伸びをするように上半身を上に引き上げる(足は床につけたまま)。ひざをゆるめることで下半身が安定し、背筋が伸ばしやすくなる。
【3】お尻を後ろに引いてゆっくり腰を落とす
後ろにある椅子に腰を掛けるようなイメージで、お尻を後ろに引きながらひざを曲げて腰をゆっくり落とす。上半身は自然に前傾するが、背筋はまっすぐのままをキープ。胸も張った状態で、猫背にならないように注意。
【4】10回1セット。徐々にセット数を増やしていく
手を挟みながら腰を落とすと、正しい姿勢が維持できているかが実感でわかる。もしお腹と太ももに挟まれた手に圧を感じなければ、お尻が後ろへ引けていない証拠。姿勢をマスターしたら、手を頭の後ろに添えてひじを張り、肩甲骨まわりの筋トレもプラスしよう。
背中スッキリで実年齢より若く見せる【肩甲骨フライ】
背中は大小の筋肉が多く集まる重要な筋トレポイント。その中心にある肩甲骨を刺激して、上半身のムダ肉をシェイプ。続けることで、見た目年齢も劇的に変わる可能性大です!
【1】足を肩幅より大きく開く。両手を握って両ひじをくっつける
ドローインでお腹を凹ませ、お尻をキュッと締める。ひざを軽く曲げ、背筋を伸ばしたまま、お尻を後ろに引いてやや前傾姿勢に。胸の前で両ひじから手首までをピタッと合わせる。
【2】息を大きく吐きながらひじを開き、胸を開いて背中の肩甲骨をギューッと寄せる
上半身をやや前傾したまま行うが、目線はまっすぐ前、首を長く背筋は「ピン!」をキープ。ひじから腕を背中の方に開く。肩甲骨が動いていることを感じて。
【3】開いて閉じる、閉じて開く。リズミカルな動きで10回1セットからスタート
しっかり両ひじをくっつけて1の体勢に戻る。肩甲骨を動かすと、スッキリした背中と二の腕、そしてバストアップもゲット。肩凝りもラクになる。
骨盤底筋を引き上げてぽっこりお腹を改善する【姫トレ】
骨盤の底にあって、骨盤や内臓を支えているのが骨盤底筋。膣、肛門をキュッと締めて、下半身の不調を改善する。尿漏れやぽっこりお腹も改善。
【1】足を肩幅に開きドローインする
くしゃみをしたらチョロッとおしっこが漏れちゃった…。それは骨盤底筋が弱っているせいかも。尿道、膣、肛門と、体の“出口”を支える骨盤底筋を鍛えると、尿漏れをはじめ便秘解消や姿勢の改善、ウエストラインの引き締めにも。姫トレはスクワットの動きを応用しているので、ついでに太ももの引き締めもできる。
【2】股関節に手をおき、息を吐きながらひざを締める
基本的な動きはスクワットと同じだが、お尻(肛門)をキュッと締めるときに、膣も締めてひざを寄せる。「膣を締める感覚がわからない」という人は、下のイラスト、「膣を締める」を参照して。
【3】ひざを合わせたままゆっくり腰を落とす
終始ドローインを続けること。ひざをつけて腰を落とした状態で5つ数えたら膣とお尻をゆるめ、1の体勢に戻る。10回を目標に、まずは5回からチャレンジ。
“膣を締める”感覚を習得するには…
「トイレに行った際、おしっこを途中で止めてみて。その時、股の一部がひゅっと中に引っ込みます。それが“膣が締まった状態”です。この感覚を覚えておき、お尻とともにキュッと締めて姫トレを」(Sachiさん)
撮影/政川慎治
※女性セブン2018年7月19・26日号
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