健康・医療

急増「コロナやせ」する人の生活習慣|ニュースよりバラエティー見る方がやせる?

外出自粛期間に「コロナ太り」が話題になったが、実は「コロナやせ」する人もいる。タレントの渡辺直美(32才)は、バラエティー番組で、19時から翌朝9時まで寝転びながらオンラインゲームをし、その後、18時まで就寝して、起きたら食事というゲーム漬けの生活で5kgやせたと明かした。世間でも、ダイエットに一切配慮しない生活を送りながら「コロナやせした」という人は意外にも多い。「やせる人」になるための生活習慣を身につければ、簡単にダイエット効果が期待できるという。

ニュースよりバラエティー番組を見る方がやせる

ポテトチップスを食べる女性
暗いニュースばかり見て、気分が落ち込んでいませんか?(写真/ピクスタ)
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リモートワークやオンライン授業は、新型コロナが収束したあとも定着するといわれている。「家族」と過ごす時間を楽しめる人ほど、やせられる可能性が高い。

◆幸せホルモンの分泌がストレスを軽減

医学博士の山下あきこさんが言う。

「家族との触れ合いや楽しい会話は、幸せホルモンとも呼ばれる『オキシトシン』や『セロトニン』を分泌し、ストレスを軽減します。ストレスはダイエットの天敵で、太っている人はストレスによって無意識に食べすぎていることが多いのです」

コロナ太りしたという人は、夫や子供へのイライラをため込んでいなかっただろうか。たまには気分が暗くなるニュースは消して、家族でバラエティー番組を見ながら笑い合うのもいいだろう。

「買いだめ」する人は太りやすい

スーパーで品定めしている女性
スーパーへ歩いていくだけでも立派な活動(写真/ピクスタ)
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緊急事態宣言が出るとわかった4月上旬、全国のスーパーで「買いだめ」が起こり、食品や日用品の品薄が問題になった。数日分を「買いだめ」して、出歩く回数を減らすことは感染対策としては間違いとはいえないが、毎日10分でも買い物に出かける方が太りにくい。

◆動かない日数が多いほど代謝UP

「実は『毎日10分歩く』でも『1週間に1回70分歩く』でも、運動の効果は変わらないという英国の研究結果があります。しかし、太る、やせるという観点からすると、動かない日数が多いほど、体は代謝が落ちて脂肪をためやすくなるので、少ない時間でも、こまめに動いた方がやせやすくなります」(山下さん)

汗かきは太る

「汗をかくとやせる」と思っている人は多いだろう。バスタイムは“やせ活”ができる貴重な時間だ。

日本体育大学体育学部准教授の岡田隆さんが話す。

「お風呂で汗をかいても、体内の水分が抜けているだけでカロリーを大きく消費しているわけではありません。とはいえ、血行がよくなれば代謝は上がるので、シャワーで済ますよりは風呂につかった方がやせるための準備につながります」

◆寝汗をかいてもダイエットにつながらない

汗をかきたいからといって、熱い風呂に無理して入るのはNG。山下さんが言う。

「熱いお風呂は交感神経を高ぶらせます。交感神経が高ぶっている人ほど食べすぎる傾向がある。ぬるめのお風呂でリラックスして副交感神経を優位にすると、睡眠も良質になります」

睡眠中も、汗のかき方に注目したい。大人は一晩で500ml~1Lほど水分を失うが、「寝汗」はダイエットにはつながらない。

「寝ている間中、脳が“汗を出せ”と指令を出し続けている状態なので、眠りが浅くなります。脂肪燃焼作用のある『成長ホルモン』の分泌が減り、『オレキシン』というホルモンが分泌され食欲が増してしまいます」(岡田さん)

「もったいない」とクーラー代をケチらず、朝まで快適に寝られる温度に設定しよう。

ショートスリーパーは太る

寝不足ぎみにベッドで横になっている女性
質の悪い睡眠によって、体は脂肪をため込みやすくなる(写真/ピクスタ)
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「睡眠時間が6時間以下になると太りやすいという研究データがあります。寝不足で交感神経が高ぶると、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌され、脂肪をため込みやすくなるからです」(山下さん)

睡眠時間が短い方が活動時間が長いのでカロリーを消費しそうだが、短い人より寝すぎの人の方がやせやすい。質のいい睡眠を得るには、ぬるめの風呂でリラックスすることと、太陽の光を浴びることが欠かせない。

◆朝日を浴びる時間を決めることで体内リズムが整う

結核予防会総合健診推進センター所長の宮崎滋さんが解説する。

「朝日を浴びると体内時計がリセットされます。日を浴びる時間を決めることで、体内リズムが整います」

太った知人が多いほど太る

テーブルに置かれたアイスコーヒー
周囲の「私も太ったのよ」という言葉に安心していませんか?(写真/アフロ)
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久々に友人や職場の同僚に会ったとき、あなたは「私だけ太った?」と焦っただろうか、「みんな太っている」と安心しただろうか。その環境こそ、最大の分かれ道だと宮崎さんは言う。

「『肥満は伝染する』といわれており、周りに太った人がいると、自分も気が抜けて太ってしまう。太った人の周囲には、太った人が集まりやすいのです」

◆両親が太っていれば日常的に太りやすい環境に

もちろんこれは家庭でも同じ。もし、両親が太っていれば、その家庭は日常的に太りやすい環境ができているといえる。

肥満は、新型コロナに感染した際、重大なリスクになると世界で報告されている。「どうせみんな太っているし」などと決めつけず、「コロナやせ」した人からヒントを得られるかどうかが、「コロナ太り」を抜け出す最も大切な境界線だ。

※女性セブン2020年7月23日号

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