おかずに添えられた副菜は、料理の腕の見せどころ。おひたしや酢の物など、料理のプロが使うテクニックを取り入れれば、もっとおいしくなりますよ。
料理研究家・瀬尾幸子さんが、野菜を使った副菜作りの基本とコツを7つ、それを使ったレシピを教えてくれました。これまでの「思い込み」を変えれば簡単に味が決まりますよ!
【1】きゅうりの塩もみはきゅうり4本に塩小さじ1
「きゅうりの塩もみの塩加減は、きゅうり4本に対して塩小さじ1程度。酢の物やサラダにするときに調味するので、塩味をつける必要はありません」(瀬尾さん・以下同)
【2】きゅうりの塩もみはもまない
「薄く切ったきゅうりに塩を振って軽く混ぜたら、そのまま放置。しんなりしてから軽く絞ると、きゅうりが粉々にならずシャキッとした食感が残ります。絞らずに密閉容器に入れれば、冷蔵庫で4~5日は保存できます」
「たこときゅうりの酢の物」レシピ
塩もみのコツを覚えたら、酢の物にチャレンジ。きゅうりの食感と味わいが絶品!
《材料》(2人分)
きゅうりの塩もみ…1本分
茹でたこ…足1本
A[酢…大さじ4 砂糖…小さじ4 塩…少量 しょうが(すりおろし)…少量]
《作り方》
【1】Aを混ぜ合わせて溶かしておく。
【2】たこは一口大のぶつ切りにする。きゅうりは軽く絞る。
【3】【2】を器に盛り合わせて【1】をかけ、しょうがをのせる。
【3】青菜は切ってから時間差で茹でる
「青菜は茹でる前に4cm程度の長さに切っておけば、根元まで洗いやすく、大きな鍋も不要。湯を沸かす時間も短縮できます。最初に硬い根元を湯に入れ、しんなりしたら茎、葉と順に入れていけば、均一に茹で上がります」
【4】青菜は粗熱が取れるくらい水にさらせば充分
「茹で上がった青菜はざるに上げて水にサッとさらし、軽く絞ります。粗熱が取れれば色は抜けないので、サッとさらす程度で充分。冷水で冷やし続けると味も抜けてしまいます」
【5】茹でた青菜は赤ちゃんの手を握るやさしさで絞る
「茹で上がった青菜をギューッと絞ると食感が台無しに。赤ちゃんの手を握るくらいの強さで包み、水気を切ります。青菜を両手で絞り、手を開いたときに葉が自然とほぐれるくらいが目安。葉に傷がつかないので、冷蔵庫で3日くらい保存もできます」
【6】青菜は和える前にしょうゆ洗いで水分を除く
「茹でて軽く絞った青菜は、おひたしや和え物にする前に『しょうゆ洗い』で余分な水分を除きます」
「青菜1束に対し、しょうゆ小さじ1をかけて軽く混ぜ、1~2分おくことで、強く絞らなくても水気が除けます」
【7】おひたしは漬け汁にひたす
「おひたしは、漬け汁に青菜をひたすからおひたしなんです。しょうゆ洗いした青菜を漬け汁に5分ほどひたせば、味も均一に。茎も葉も一緒に食べられ、しゃきしゃきの食感が味わえます」
「小松菜のおひたし」レシピ
基本を押さえたら、調理も簡単。ひたすだけで1束分もぺろりとイケる!
《材料》(2~3人分)
小松菜(茹でて、しょうゆ洗いしたもの)…1束分
A[めんつゆ(3倍濃縮)…大さじ2 水…1カップ]
かつおぶし…適量
《作り方》
【1】小松菜をもう一度軽く絞り、Aを入れたボウルに5分ほどひたす。器に盛り、かつおぶしをかける。
教えてくれた人:料理研究家・瀬尾幸子さん
「がんばりすぎず、毎日作れる料理」を雑誌や書籍、テレビなどで提案。初心者や料理が苦手な人でもおいしく作れるレシピが人気。
撮影/豊田朋子
※女性セブン2020年12月10日号
https://josei7.com/
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