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作りたての次亜塩素酸をシュッ!パナソニックの携帯用除菌スプレーは“買い”?【スマート家電レビュー】

この1年で、除菌グッズはより身近な存在になりました。自宅では空気清浄機で空間を除菌。外出先では、除菌シートやアルコール除菌スプレーなどを持ち歩き、ドアノブやテーブルなどを除菌する人も珍しくなくなりました。こうした高まるニーズを受け、携帯用除菌グッズもさまざまな種類が販売。

その中でも家電ライターの田中真紀子さんがイチオシなのは、パナソニックが2月1日に発売した『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』。これは、スイッチを押すたびに約1分で、除菌効果のある次亜塩素酸を生成できる除菌スプレーです。

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』本体
写真6枚

薬品不使用なのに除菌効果の高い次亜塩素酸

次亜塩素酸とは、塩水を電気分解した水溶液。材料は塩水だけでアルコールなどの薬品は不使用です。その効果は、菌やニオイから電子を奪ってスピーディーに分解し、菌やニオイの繁殖を抑制する働きがあるといわれています。除菌効果に加え、小さな子供が舐めても問題ないほどの安全性から、プールの除菌や水道水の浄化、野菜の洗浄などに使われています。

「ただ、次亜塩素酸は生成してから4時間ほど経つと、除菌効果が弱くなるそうです。そこで本製品は、使うたびにボタン1つで次亜塩素酸を生成でき、新鮮な状態で持ち歩けるようになっています。一度生成して4時間経ったら、再び電解すればOK。デザインも、カバンの内ポケットに収まるスリムなスティックタイプ。スタイリッシュに持ち歩けます」(田中さん・以下同)

◆持ち歩いて使う日は事前に塩水パックをセット

「使い方は、まず事前準備として、スティック型の本体に、専用の塩水を1パック分入れておきます。それから除菌したいときにボタンを押すと、本体が青色に点灯し、電解が始まったことがわかります。1分ほどしてランプが消えたら、次亜塩素酸の生成が完了したサイン。あとは、除菌したいところに吹き付けるだけです」

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』に次亜塩素酸を注ぎ込んでいる手元
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1本の塩水パックで次亜塩素酸を生成できる量は約50回分。24時間経ったら新しい塩水に交換します。1か所につき、3~5プッシュ噴射し、24時間経ったら新しい塩水に交換することが推奨されています。1日で10~16か所ほど噴射する分には足りそうですが、それ以上に頻回に噴射する場合は、予備の塩水パックを持ち歩くことになります。

では、実際の使い勝手や使用実感は、どうでしょうか。田中さんに、5つの視点から評価してもらいました。

【使用感】ニオイの元に噴射。しばらくの間ニオイを感じなくなった!

まず、田中さんはデザインから評価。

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』を吹きかけている手元
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「見た目がすっきりしてコンパクトなので持ち運びやすい。出先でドアノブやお手洗いなどですぐ取り出して使えるように、カバンの内ポケットはもちろん、ジャケットやスカートのポケットに入れてもおいてもいいかもしれません。生成されるとランプが消えるのもわかりやすいですね」

気になる効果は――。

「除菌効果自体は残念ながら目に見えませんが、個人的な感想としては、生ごみや犬のトイレなどのニオイの元に吹き付けると、しばらくの間ニオイを感じなくなりました。次亜塩素酸が作用しているのを実感できますね」

【手軽さ】軽くてコンパクト。使いたいときにすぐに取り出せる

34グラムと超軽量で、手のひらに収まるサイズ。とにかく持ち歩きには最適だそうです。

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』をポーチに入れている手元
写真6枚

「さらに、一般的なアルコール除菌スプレーよりスリムで、1分で生成したら4時間も持つので、手軽に使えます。外出先でカフェに行ったときにテーブルや椅子にサッとかけたり、トイレの便座にサッとかけたり。車内の除菌にもいいかもしれません。薬品不使用なので、子供の手の届くところに置けるのも便利です。一番使いたいと感じる電車のつり革には吹きかけるわけにはいきませんでしたが(笑い)」

【コスパ】ランニングコストはかかるが、その単価は安い

本体の値段は税込で6570円。塩水パック90個入りとのセット価格は7480円です。塩水パック1つで約10円分の計算です。ランニングコストとしては、1個約10円は安い気がしますが……。

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』の次亜塩素酸
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「塩水パックは、1個につき約50プッシュ分の量を、1日で使い切ることを推奨されています。外出する日は、少なくとも1日1個は消費すると考えると、1個約10円。しかも常に新鮮な次亜塩素酸が作れるのは、コスパも高いように思います。

ただ、悩ましいのは、その日にどれだけ使うことになるか、ある程度想定したうえで塩水パックを開封して使うこと。朝、念のため塩水を入れたけれど、ほとんど使わなかった……となると1個あたり1本がムダになってしまいます」

【時短】使いたいときにすぐに取り出せる点では時短

本製品は、その使いやすさが時短につながるそうです。

「前述のように生成する手間はかかりますが、一度生成したら4時間はアルコール除菌スプレーと同じように手軽に使えます。金属や木材は、さびや変色を防ぐため噴射後に布などですぐ拭き取る必要がありますが、それ以外のものであればスプレーするだけでOK。コンパクトサイズなので、衣類やカバンのポケットに入れられ、使いたい時に取り出しやすいのも助かります」

【意外性】スタイリッシュに次亜塩素酸を持ち運べる時代

「パナソニックは次亜塩素酸を生成する空間除菌脱臭機『ジアイーノ』が人気なので、これを持ち運べるのは非常に便利で、画期的だと思いました。ただし、『ジアイーノ』は気化式なので空間に溶け込むのに対し、次亜塩素酸スプレーは水滴(ミスト)なので、対象物は物。人や空間ではなく、あくまでも衣類やドアノブ、テーブルなどの物に使います。この点を意識して使い分けると、家でも外でも除菌の範囲が広がりますね」

新年度を迎え、少しずつ外出する機会も増えてくるこの時期。カバンに1つ忍ばせておくと、どんなときでも安心です。

【データ】

パナソニック『次亜塩素酸 携帯除菌スプレー DL-SP006』
販売価格:6578円(税込) ※塩水パック90個入りとのセット価格は7480円。
販売場所:家電量販店、Amazonや楽天市場などのECサイトほか
https://ec-plus.panasonic.jp/store/ap/storeaez/a2A/ProductDetail?HB=DL-SP006-W

教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
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白物家電・美容家電を専門とするライター。雑誌やウェブなどの多くのメディアで、新製品を始めさまざまな家電についてレビューを執筆している。https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/

取材・文/桜田容子

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