今年は夏が短かったような気がしていたのに、10月にはいっても夏日を観測する日もあり、衣替えのタイミングに悩まされている人も多いはず。それでも、ようやく寒さがやってきそうで、気になるのは秋アウター。そこで、今回は、皇后雅子さまの秋のアウターファッションに注目してみましょう。
色やデザインなど一目置かれるアウターを
肌寒くなってくるといよいよアウターの出番です。若い世代はパーカーやジャンパーなどカジュアルなアウターが毎日のように活躍しますが、大人女性は品格をキープできるような凛としたアウターが欲しいところ。そこで、雅子さまの秋の装いをチェック。スタンドカラーや刺繍、色使いなど「素敵!」と思わせるアウターに注目です。
鮮やかなグリーンの膝丈コートでリラクシーなパンツを昇華
1994年11月にサウジアラビアをご訪問された際は、鮮やかなグリーンにネイビーの刺繍でパイピングが施されたジャケットをお召しになっていました。
ボトムはゆとりのあるパンツのように見受けられますが、パンプスやクラッチバッグなどエレガントな小物使いで上品に着こなされています。グリーンのコートは、サイドに深いスリットがはいっているので、パンツスタイルでものっペりせず、メリハリのあるスタイルに。
雅子さまのようにパイピングやスリットなど、ポイントのあるデザインのコートなら、ワイドなパンツスタイルでも上品な佇まいにまとまります。
ロイヤルブルーのジャケットにスカートで抜け感をプラス
2017年11月のコスモス国際賞の際は、ロイヤルブルーがきれいなスタンドカラーのジャケットをお召しに。
ジャケットがスタンドカラーで、首元が隠れているぶん、ボトムは膝丈のスカートで抜け感をプラス。さらに、ロイヤルブルーのリボンで色をリンクさせた帽子をかぶられ、目線を上に操作。スタイルアップも叶う見事なコーディネートでした。
スカートなど甘口のボトムに、帽子やパンプスといった女性らしい小物を合わせたい場合、アウターをやや辛口のものにすると、甘さがほどよく中和され、かっこよさも漂います。
ライトグレーのスタンドカラージャケットですっきりシルエットに
2019年11月、京都市の孝明天皇陵で即位の礼と大嘗祭が無事に終わったことを報告する「親謁(しんえつ)の儀」に臨まれるため京都へ。雅子さまはロングドレスにスタンドカラーのジャケットを羽織られていました。
スタンドカラーは首元から裾までがすっきりとしたシルエットになり、落ち着いた印象を与えます。その上品なシルエットは、フォーマルシーンにもぴったり。このお心遣いが感じられる控えめのアイテム選びながら、ほどよく華やかさもあるコーディネートは雅子さまならではです。
ロングスカートなど、甘めのアイテムに合わせるアウターは、スカートが甘めのぶん、甘さ控えめのスタンドカラーなどのアウターを合わせるとバランスよくまとまります。
純白コートにブローチをつけてドレスアップ
2019年11月、即位礼及び大嘗祭を終え、お見送りの人々に優しい笑顔で手を振られる雅子さま。白のロングコートはほんのり丸襟でフェミニンな印象です。
ニュアンスのある織り方のコートはまぶしい純白で、帽子のリボンのほのかなピンクもアクセントになり、とても可憐な雰囲気に。コートの胸元にはゴールドのブローチをつけられ、顔周りが明るく華やかな印象にまとめられていました。
ロングコートは、全体に占める面積が大きいぶん、シンプルであればあるほどのっぺりしがち。雅子さまのように、ブローチをプラスする、ハットをかぶる、ミニバッグにするなど、強弱をつけるとメリハリがあって素敵な印象を演出できます。