
秋篠宮家の長女・眞子さんと、小室圭さんが10月26日、結婚しました。ふたりは婚姻届が提出されたあと、都内のホテルで会見。結婚に関する儀式を一切行わない異例のゴールインとなりました。これまで女性皇族たちは、結婚されるときにどのような姿をお見せになってきたのでしょうか。皇后雅子さまをはじめとした女性皇族の”結婚の日”とその装いを振り返ります。
皇后雅子さま|純白のローブ・デコルテに美智子さまから受け継いだティアラを
「ぼくが一生、全力でお守りしますから」
そんな言葉で天皇陛下は、皇后雅子さまにプロポーズされた。そして、1993年6月9日、行われた「結婚の儀」。雅子さまは、森英恵さんがデザインした純白の「ローブ・デコルテ」に身を包まれ、儀式に臨まれた。上皇后美智子さまから受け継がれたティアラをお召しになっていた。

ご成婚パレードでは、皇居から東宮仮御所まで約4.2kmにわたって手を振り続けられた。沿道に駆けつけた人は約19万人、当時のNHKの中継視聴率は30%を超えるなど大きな注目を集めた。パレードの途中、感極まった雅子さまが目をうるませ、白い手袋で目頭をそっとおさえられるシーンもあった。


秋篠宮妃紀子さま|美智子さま推薦デザイナーによるローブ・デコルテ
住まいが、団地づくりの教職員住宅だったことから、「3LDKのプリンセス」と呼ばれた秋篠宮妃紀子さま。

「結婚の儀」が行われたのは1990年6月29日。お召しになった「ローブ・デコルテ」は、美智子さまが推薦されたというデザイナー・中村乃武夫さんによるもので、マントのようなジャケットを羽織る特徴的なデザイン。


「朝見の儀」終了後の記念撮影の合間に、秋篠宮さまの髪をそっと整えられた紀子さまの自然なお姿も話題となった。

上皇后美智子さま|日本の伝統生地をクリスチャン・ディオールがデザイン
上皇陛下と上皇后美智子さまの「結婚の儀」が行われたのは、1959年4月10日。おふたりの門出を見るために沿道に詰めかけた人は約53万人。街頭テレビの前には1500万人が集まったといわれる「世紀のパレード」。総距離8.8km、50分間の道中をおふたりは手を振り続けた。

美智子さまがお召しになった、クリスチャン・ディオール製の「ローブ・デコルテ」は、「明暉瑞鳥錦(めいきずいちょうにしき)」と呼ばれる伝統的な織柄の生地で、この生地は雅子さま、紀子さまの「ローブ・デコルテ」にも使われたという。
黒田清子さん|純白のドレスが「クラリスドレス」と話題に
上皇上皇后両陛下の長女・清子さんは2005年11月15日、東京都庁職員の黒田慶樹さんと帝国ホテルで結婚式を行った。

清子さんが神前結婚式で着たのは純白のドレス。清子さんが好きだったといわれるアニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』でヒロインのクラリスが着ていたドレスにそっくりだったため「クラリスドレス」として話題になった。一方、披露宴では美智子さまの貝桶文様の着物を手直ししたものをお召しになった。



千家典子さん|曾祖母から受け継がれてきた黄色の袿、紫の袴という装い
2014年10月5日、千家国麿さん(現・出雲大社権宮司)と島根県の出雲大社で結婚式を行ったのは、高円宮家の次女・典子さん。共通の趣味であるバードウォッチングで愛を育んだふたりはその日、出雲大社の参道をゆっくりと進んだ。

典子さんは、髪はおすべらかし、黄色の袿(うちき)、紫の袴という装いだった。これは典子さんの曾祖母に当たる大正天皇妃である貞明皇后、そして三笠宮家に嫁がれた祖母の百合子さまから受け継がれたものだった。

沿道は多くの人が日の丸の小旗を手につめかけ、祝福の声を届けた。式が終わると、典子さんはグリーンのスーツにお召し替えになった。
守谷絢子さん|お相手の守谷さんは父・高円宮さまのシルクハットを
高円宮家の三女・絢子さんは2018年10月29日、日本郵船に勤務する守谷慧さんと明治神宮で結婚式を行った。

このときの衣装は、4年前に結婚した姉の典子さんが着ていたものと同じ。つまり、貞明皇后から代々受け継がれてきたものだ。お相手の守谷さんはモーニング姿。手には、黒いシルクハットを持ったが、これは絢子さんが12歳の時に亡くなった、父・高円宮さまのものだという。


小室眞子さん|ミントグリーンのワンピースにパールのアクセサリー
2021年10月26日、小室圭さんと結婚した小室眞子さん。住まいのある赤坂御用地を出発する際は、秋篠宮ご夫妻に挨拶をし、妹の佳子さまと抱擁を交わす場面もあった。


会見で眞子さんは「私にとって圭さんは、かけがえのない存在です。そして、私たちにとって結婚は、自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択でした」と述べ、結婚への強い思いを口にした。この日、着たのはミントグリーンのワンピース。合わせたのは、パールのネックレスとパールのイヤリング。

派手さはないが、ワンピースの色味とパールがよくお似合いで、“はれの日”にふさわしい清楚で上品な雰囲気を漂わせた。左手の薬指には指輪がキラリと光っていた。