
皇后雅子さまが12月9日、58歳の誕生日を迎えられました。今年は長女・愛子さまが成年皇族になられるなど、特別な年に。これまでどんなときも国民に寄り添ってこられた雅子さま。毎年、お誕生日に合わせて文書とお写真が発表されてきましたが、それらを紹介しながら、雅子さまの10年の歩みをファッションとともに振り返ります。今回は2021年から2017年までさかのぼります。
2021年、58歳|「感慨深い」愛子さま成年皇族に
愛子さまについて国民の祝福に感謝した上で「もう成年かと思うと、信じられないような気持ち」と記し、「経験を積み重ねながら一歩一歩成長し、成年皇族としての務めを無事に果たす」ことを願われました。また愛子さまが成年行事を終えたことへの安堵(あんど)の思いとともに、「さまざまな思い出が思い起こされて感慨深く思う」と母親としての心境をつづりました。昨年に続き、新型コロナウイルスに見舞われた1年を「大変心の痛む年」とし、苦難に直面する人たちに心を寄せられました。

お誕生日に合わせて発表されたお写真では、ゴールドのワンピースとジャケットのアンサンブルという装い。首元には2連のパールネックレスをお召しになっていました。足元もゴールドのパンプスというワントーンコーデは、愛子さまが二十歳を迎えられたことを祝福されているような、豪華な雰囲気です。


2020年、57歳|コロナ禍でリモートワークでの公務を積極的に
この年は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く困難な状況を思い、発表された文書で「国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます」とつづられました。例年、誕生日当日は祝賀行事が催されますが、この年は、コロナ禍のため取りやめに。

「特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年」になったとこの1年を振り返られ、日夜、力を尽くしている医療従事者に敬意と感謝の意を表したうえで、誰もが「お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていく」ことを願うと記されました。



雅子さまの誕生日に合わせて公開された写真では、雅子さまはトレンドのくすみピンクのブラウスに黒のストライプ柄のパンツという装い。ブラウスのボウタイとパンツのストライプ柄が縦ラインを強調しています。光沢のあるブラウスは顔映えよく、上品でエレガント。甘めのブラウスに辛口のストライプパンツで甘辛バランスもお見事です。陛下もネクタイが雅子さまのブラウスと同じくすみカラー、スラックスも同じストライプ柄でリンク。
2019年、56歳|皇后となりドレスをたくさんお召しに
皇后となられた雅子さまは、5月の即位を祝う一般参賀や、11月の即位パレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」などの際、多くの国民から「思いがけないほど本当に温かいお祝いを頂きました」と振り返り、「嬉しく、またありがたく思いながら過ごしてまいりました」と明かされました。

「各地で出会ったたくさんの笑顔がかけがえのない思い出として心に残り、これからの歩みを進めていく上で、大きな支え」だと述べられ、一方で、心が痛むこととして、この年、台風をはじめとする災害で多くの犠牲が出たことを挙げ、被災者に「安心できる生活が1日も早く戻ることを心から願っております」と案じられました。



皇后になられて初めての誕生日に公開された写真では、オレンジ色のセットアップをお召しに。胸元には稲穂モチーフのブローチをつけ、皇后としてのオーラを感じさせる装いでした。
発表された文書では「陛下をお傍でお助けできますように健康の一層の快復に努めながら、皇后としての務めを果たし、陛下とご一緒に、国民の幸せに力を尽くしていくことができますよう努力してまいりたいと思っております」と感謝と決意を述べられました。
2018年、55歳|平成最後の誕生日、皇后となる決意を
翌年の5月1日の新天皇即位と同時に新皇后となられるのを前に雅子さまは、「この先の日々に思いを馳せますと、私がどれ程のお役に立てますのか心許ない気持ちも致します」としつつ、「国民の幸せのために力を尽くしていくことができますよう、研鑽(けんさん)を積みながら努めてまいりたい」とつづられました。




誕生日に公開された写真では、ボウタイの白いブラウスに、ボルドー色のカーディガン、白のパンツという装い。胸元の一連パールのネックレスがボウタイにかかり、華やかさを底上げ。シンプルなコーディネートにパールのネックレスやイヤリングがよそ行き感をプラスしています。
2017年、54歳|新皇后に向け、両陛下のこれまでの歩みに経緯と感謝
2019年5月1日から新皇后となることについて、「これから先のことを考えますと、身の引きしまる思いが致します」と心境をつづられました。
現在の上皇上皇后両陛下に「両陛下のこれまでの歩みに、心からの敬意と感謝の気持ちを申し上げたい」としたうえで、「皇太子殿下をお支えしつつ務めを果たしていくことができますよう、努力を重ねて参りたい」と述べられました。

また、適応障害で療養生活が続くなか、この1年間は国内で外出を伴う活動は64件と、ここ数年で最多だったこともあり、「できることが少しずつ増えてきたことをうれしく思い、今後とも快復に向け努力を続けたい」とつづられていました。



公開された写真では、雅子さまが度々お召しになるお気に入りのボルドーカラーのロングカーディガンに、同色のパンツをというセットアップのコーディネート。ノーカラーのカーディガンは丈も長く、裾がプリーツデザインの華やかなシルエット。アクセサリーは黒のパールをお召しになり、コーディネートのアクセントに。