絶滅の危機にある野生パンダの保護へむけた大事な一歩として、ジャイアントパンダの繁殖を行っている上野動物園で、先日1歳になった双子パンダ・シャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)。さらに、その母・シンシンやリーリー、双子パンダの姉にあたるシャンシャンたちがどのように過ごしているのか、近況を紹介します。
初めて3頭一緒に迎える夏
昨年のこの時期は1頭は保育器にいて、シンシンは1頭ずつ交互に面倒をみていたので、3頭揃って過ごす夏は初めて。日中の気温が比較的涼しい日は、母子ともに運動場と室内展示場を自由に出入りできるようにしていますが、気温が高い日は冷房の効いた室内で過ごすように管理しているそうです。
固形物の食事がスタート!
室内での母子は、シャオシャオやレイレイがシンシンにじゃれついたり、シンシンが双子に授乳したりする姿が見られています。日によって時間や回数は異なるものの、2頭への授乳は1日に2回以上確認されているといいます。また、人工乳も継続して与えており、双子パンダは順調に育っています。
さらに、固形物を食べることに慣れるようにと、6月25日からは少量のリンゴも与え始めているそうです。
双子パンダたちは夜も行動的
母子の部屋は夜間、室内展示場と寝室の出入りが自由になっています。夜間もこれまでと同様に、シンシンにじゃれついたり、2頭でじゃれあったりするほか、竹やたけのこをかじる姿が見られ、夜も双子パンダたちは活発に行動しているようです。
リーリーとシャンシャンの様子
リーリーとシャンシャンは、モウソウチク、シノダケ、マダケなどの竹・笹類を中心に、パンダ団子、ペレット(固形飼料)を食べ、体調は良好のようです。また、日によってにんじんやりんご、トウチク、マダケなどのたけのこが与えられ、これもよく食べているとのことです。
リーリーは意外と器用?
6月25日の測定で146.4kgを記録したリーリーは、どっしりとした巨体を揺らしながら室内展示場の中を歩いたり、つかまり立ちをして、木のくぼみにおかれた小さなにんじんを器用に食べたりしていました。
展示一時休止前のシャンシャン
シャンシャンは食事のときには、小さくカットされたにんじんがのった竹を職員から受け取って竹ごと豪快に食べるなど、相変わらず食欲旺盛なようです。シャンシャンの展示は、7月5日(火)〜7月19日(火)の期間中、東園パンダ舎内での空調工事に伴って一時休止される予定です。