本来肉食動物で、瞬発力や跳躍力に長けている猫。塀の上も軽やかに走り抜けたり、華麗に飛び降りたりできるバランス感覚もあり、ときおり見せるその身体能力には驚かされることも多いですよね。そんな猫ですが、一つ変わった身体的特徴があることはご存知でしょうか? それは“猫=液体”ということ! 2022年12月20日には、写真集『ねこは液体』(青月社)が発売されるほど注目を集めているんです。
イグ・ノーベル賞受賞の「液体説」
「『猫は液体』ってどういうこと?」と思う人も多いでしょう。これは、自分の体よりも小さそうな容器にすっぽりと収まり、なおかつ容器に合わせて形も変わってしまう猫の柔軟性の高さを“液体”に例えたもの。いわばジョークです。2017年には、「猫は固体かつ液体なのか」というテーマの論文が「イグ・ノーベル賞」の物理学賞を受賞。液体の定義が「容器に応じて形を変える」ならば、猫は液体と言っても良いのでは…? という研究結果は、世界的に話題になりました。
実際、SNS上でも液体と言わざるを得ないような写真や動画がたびたびアップされ、バズッています。「骨があるはずなのになぜこんなに液体なんだ…?」と、人間は頭をかしげるばかりです。
さまざまなシチュエーションで見る液体ぶり
『ねこは液体』は、その名の通り“猫=液体説”を証明するような写真がたくさん収められた写真集です。
狭い隙間に入り込んだり、驚くほど伸びたり…。変幻自在な猫たちですが、より液体っぽさが出るのは透明な容器に入った姿。金魚鉢のような球体の容器や、バケツ型のワインクーラーに入った写真は、胴体と足がキレイに形を変えています。容器の内側と猫の毛が隙間なく付いているのを見ると、液体にしか見えません!
また、容器に入らずとも液体だと示す“証明写真”も。ソファの背もたれの上でウトウトしている写真は、リラックス状態も手伝ってか体中の力が抜けてぺっちゃんこに。
そして、胴体よりも細く見えるパイプのなかに入っていくコマ撮り写真も収められています。身体能力の高さと液体ぶりを確認できる貴重な資料写真に、写真集の読者も興奮を隠しきれない…!?
「そんなわけ無いでしょ」と思っている人も、納得させてしまうかもしれない一冊。あなたは、液体だと思いますか…?