上野動物園では、絶滅の危機にある野生パンダ保護の一環としてジャイアントパンダの繁殖を行っており、2021年6月には双子パンダのシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)が誕生しています。そのほか3頭の計5頭のジャイアントパンダが上野動物園でどのように過ごしているのか、近況を紹介します。
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父・リーリーと姉・シャンシャンは食欲旺盛
双子パンダの父・リーリーと姉にあたるシャンシャンは、双子パンダとは別の檻でそれぞれ過ごしています。
竹をよく食べているリーリーは繁殖行動も
リーリーは竹類を中心に、パンダ団子、にんじん、りんごなどが必要に応じて与えられています。この時期には例年、休息時間が減り、竹の採取量が増えるそうで、よく食べているようです。また、日中は、逆立ち排尿やマーキングなどの繁殖期の行動もよく見られ、健康状態は良好だといいます。
シャンシャン返還前に企画も
シャンシャンも健康状態は良好で、体重は2022年12月15日測定の94.0kgから、1か月で1.4kg増の95.4kgになり、食欲も旺盛のよう。パンダにとって過ごしやすい季節のため、外で過ごす時間も増えているそうです。
また、シャンシャンの中国返還が2月21日に決まり、それに際した企画「花ひらけパンダの未来──ありがとうシャンシャン」が、1月17日から実施されています。1月21日からは中国への輸送に向けた動物検疫のため、終日屋内での展示になるそうです。観覧はインターネット上での抽選制となり、申し込みについては「東京ズーネット」で確認できます。
授乳と竹でどんどん大きく成長する双子パンダ
母パンダのシンシンと、双子パンダのシャオシャオとレイレイは同じ檻の中で生活しています。 シンシンについても、リーリーやシャンシャンと同様に、休息時間の減少と竹の採食量の増加が見られているそうです。
また、シャオシャオやレイレイにじゃれつかれると、シンシンはかまったり、授乳に応じたりしているといいます。
双子パンダも大人と見分けがつかないふんに
双子パンダも竹をかじる姿が多く見られるようになり、1日の排泄量は2頭合わせて7kgを超える日もあるそうです。大人パンダのようなラグビーボール状の形にふんに変化してきたため、排泄されたふんが誰のものか見分けることが困難となり、1月9日からは3頭分合わせて重さを量っているそうです。
2頭とも約4kgも体重増!
1月15日の測定結果によると、2022年12月15日の測定から、シャオシャオは3.9kg増の44.8kgに、レイレイは4.1kg増の49.5kgになったそうです。2頭の体重差はあるものの、シャオシャオもレイレイも1か月で約4kgも大きくなったのは驚きですね!