顔「だけ」ではなく、姿勢から整える
適切に「顔を動かす」には、大前提として「コアフェイスをつくる」ことが必須です。コアフェイス=顔の土台となる頭蓋骨をまっすぐ胴体の上に乗せるための軸、と考えてください。
“力みすぎ”や“抜けた表情”になるのを防ぎ、顔を左右均等に動かせるようにするため、まずは姿勢を整えるのです。猫背や出っ腹のまま顔だけを動かしても、いい効果は期待できません。
足裏から頭頂部まで、1本の軸がすっと通った状態=「座骨の真上に上体がまっすぐ乗っかっている」状態をつくります。これがつくれると、顔や体の左右バランスが改善されて均等に動かせるようになるだけでなく、肩こりや出っ腹も解消します。体の使い方のクセがリセットされるのですね。
体は心とも連動しているので、ムダな力の入っていない状態をつくることで、心を落ち着かせて上向かせる働きも期待できます。
顔の筋肉を動かすときは、真っ先に「コアフェイスがつくれているかどうか」を確認してください。
トレーニング中も「顔だけ動かしている」状態にならないよう、体の軸を意識しましょう。顔だけでなく、全身の印象もガラッと変わります。
まずは自分の顔と向き合おう
それでは、さっそくトレーニングを始めましょう。トレーニングは次のような流れで進めてください。
自分の顔をじっくり観察する
まずは鏡に向かい、自分の顔をすみずみまで観察してみてください。
いかがですか? 「右側の口角が特に下がり気味」「対称だと思っていたのに左右で輪郭が違う」「マリオネットラインが目立つ」など、これまで気づかなかった“真実の顔”に驚いたかもしれません。
脳内で補正していたイメージよりも「5歳は老けて見える」なんてネガティブな印象を受けても、落ち込まないでくださいね。今は“現時点での顔”をしっかり認識できれば大丈夫。ここからどんどん変わっていきます!
このとき「ここをこういうふうに変えたい」「この人のような表情をつくりたい」といったお手本をイメージし、真似するつもりでトレーニングすると、より効果的です。
ゆっくり、ていねいに顔を動かす
いよいよトレーニング開始です。コアフェイスを整え、以下に示す8つのトレーニングを行いましょう。まずは顔をていねいに動かすことに集中し、継続して鍛えていきます。
理想の表情をイメージする
トレーニングを続けて表情筋を動かし慣れてきたら、理想の表情をイメージしつつ行うフェイズへ。
社会にどんなイメージで受け止められたいか? そこから逆算して表情をつくる余裕が生まれてくれば、トレーニングはもう一段ステップアップしたといえます。
TPO顔をつくれるだけでなく“理想の自分”を明確にしてセルフブランディングできるようになると、人間関係を築くうえで、さらなる武器になります。