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《糖尿病リスクは4倍に》気をつけたい「猫の肥満」、解消するための食事法3つのポイント

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気をつけたい「猫の肥満」、解消するための食事法3つのポイントとは?(Ph/イメージマート)
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「肥満は万病のもと」と言いますが、それは猫も同じこと。関節への負荷が上がって炎症を起こしたり、糖尿病その他の病気の発症リスクが高まったりします。飼い主さんは愛猫の肥満度をどのようにチェックして対策をするべきでしょうか。獣医師の内山莉音さんに教えていただきました。

猫の肥満はBCSでチェック

肥満かどうかは、見た目だけでは判断がつきません。人間ならBMI(Body Mass Index)=[体重(kg)]÷[身長(m)2]という指標がありますが、猫や犬の場合には、BCS(Body Condition Score)という指標を用います。

内山さんによると「猫は全身を毛に覆われていますし、近年は長毛種も多いので、見た目だけでは肥満の判断は難しいと思います」とのことです。また、「この猫種なら平均体重はこれぐらいだから比べるとうちの子は肥満かも」と思い込むのも禁物だといいます。

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その猫の体格によって適正な体重は変わってくる(Ph/イメージマート)
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「その猫の体格によって適正な体重は変わってきます。体重の絶対値だけでは太っている、痩せているとは判断できないので、愛猫の肥満度が気になるときは、やはりBCSで状態を確認しましょう」(内山さん・以下同じ)

BCSは猫や犬の体型を見た目と触った感じで評価するもの

BCSは猫や犬の体型を、見た目と触った感じで評価するものです。動物病院によって5段階や10段階など分け方が異なりますが、今回は5段階のBCSについて内山先生に解説していただきました。

「5段階では“3”が理想的な体型です。上から見たときに腰に少しくびれがあって、横から見たときに腹部がお尻に向かってゆるやかに吊り上がっている状態。猫の場合はくびれや吊り上がりが犬ほど顕著でなくてOKです。そして、脇腹のあたりを触ってみたときに、ほどよい脂肪の下に肋骨があるのが指に伝わってくる。これが“3”です」

BCSは数字が大きいほど肥満度が高く、“1”と“2”は「痩せ」「やや痩せ」、“4”と“5”は「やや肥満」「肥満」です。肥満になるとあばらのあたりを手でなぞっても肋骨に触れる感覚がありません。上から見ると腰のくびれがなく丸くて、横から見ると脇腹のひだが目立ち、歩くとひだが揺れるのが見えます。

肥満でリスクが上がる糖尿病と関節炎

猫が肥満になった場合に、どんな健康リスクがあるのでしょうか。内山さんは「代表的なのは糖尿病と関節炎」だと言います。BCSが5(肥満)の猫は、3(理想体重)の猫に比べて、糖尿病にかかるリスクが4倍だとされています。

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糖尿病と関節炎に注意(Ph/イメージマート)
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「糖尿病はインスリンの作用が十分ではないために、高血糖の状態が続く病気です。初期症状としては、余分な糖が尿中へ出て行くときに体内の水分を奪うので、脱水状態のようになって多飲多尿になったり、エネルギーが身体に行き渡らないので、食べているのに痩せていくことがあります。重症化すると、明らかに元気がなくなり、下痢や嘔吐といった症状も出ます。最悪の場合、死に至るケースもある怖い病気です」

関節炎は肥満と密接な関係が

関節炎は、体重が増えると、それを支える関節により大きな負荷がかかるので、肥満と密接な関係があります。

「猫はそもそも中高齢で関節炎を発症する子が多いですが、太っていると関節への負荷が大きい分、炎症もよりひどくなりがちです。猫は犬に比べて、自分のケガや病気、体調不良を誰にも悟らせまいとする傾向が強いです。関節炎でも痛いところをかばいながら器用にキャットタワーに登る子もいるので、飼い主さんは注意してみてあげてください」

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