「顔は元気のバロメーター」
で、66歳の私。あと2か月で67歳になる私。毎朝、鏡をのぞくとその日によって「げっ」だったり、「わっ」と思ったり、月に何日かは「おっ」という日もある。この年になると顔は元気のバロメーターなんだよね。
今日一日、さあ、あれとこれをして、できればこれもしたい、なんて前のめりの朝は、それなりいい顔の66歳の顔に見えるし、逆にのそっと起きて鏡をチラ見する日は、10年後の私を予見する顔をしている。いやいや、そんなのはまだ序の口で体調が悪いと鏡、見ないし。それが何日も続いたりするし。
どこが悪いというわけではない。悪いのは天気。気象病というやつでね。最悪は2日後に雪が降るとか、数日後に強風が吹くなんて日がダメ。丸一日、布団から出られない日もある。思えばこういうことって閉経前は年に何回かあったけど、それももう15年以上も前のこと。それが最近、また始まったのよ。悪いことにこういう“落ちた日”に限って、人に嫌なことを言われたり、あり得ない誤解をされたりで、精神的にも叩きのめされたりするんだわ。
背負っているものがない顔?
だけど布団をかぶりながら、歳を重ねるのは悪くないなとも思うのよ。叩きのめされても、めげない(笑い)。老い先を考えたら反論したり、釈明したり、ましてや論破なんてとんでもない。言わせておけ、やらせておけって、横着といえば横着だよね。こちらにやましいことが一点もない誤解は、日常に差し障りがない限り、されっぱなしよ。相手の脳みその中にまで踏み込まないし、それで縁が切れても、まぁ、仕方がないかと思うんだわ。
で、冒頭の話だけど、私の歳を聞いて驚いたあと、「ああ、そうか」と納得顔になる理由が、最近、わかる出来事があった。私より7、8歳年上の男性から、「女の人って子供が中年になったり、思春期の孫がいたりすると、それなりの顔つきになるんだけど、独身の人はたいがい年齢不詳の顔になるよね」と言われたのよ。背負っているものがないと生活感のない顔になるって。
すごく合点がいったけど、それって女として人としてどうなのよ。結論なんか出ないことだけど、最近、冬型の気圧配置で体調が回復してきた私は、ま、いいか、仕方ないかと思う日が多い。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。
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