ライフ

《東日本大震災から13年》防災袋に用意しておくべき意外なアイテム ラップ、ペットシーツ…災害時に役立つ便利アイディアなども

防災袋の中身
防災グッズや被災時に使えるライフハックを紹介(Ph/photoAC)
写真8枚

東日本大震災から今日でちょうど13年。災害時に備えて備蓄品を用意しておくのはもちろん、日用品などを活用するちょっとしたアイディアを知っておくと役に立ちます。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、災害時にあると便利なものや工夫について教えてもらいました。

* * *

災害時に役に立つ意外なアイテム

被災したときの生活は、日ごろからどれだけ準備をしているかで大きく変わります。万全な準備をしようとするとキリがありませんが、災害時に役立つアイテムを押さえておくだけでも、いざというときに役立ちます。

水の節約につながる「キッチンラップ」

災害時に役立つものとしては、まずキッチンラップが挙げられます。断水時には食器を洗うことができませんが、皿にラップを巻いてから食べ物を盛ると、食後にラップを外して捨てるだけで済みます。皿を洗う必要がなくなりますし、清潔に食事ができます。

皿にラップをかけている
ラップを活用して、水の節約を(Ph/photoAC)
写真8枚

また、けがをしてしまったときに、ラップは簡易的な包帯としても使えます。水で傷口を洗い流した後、ラップで巻いて傷口を一時的に保護することができます。

体やデリケートゾーンを拭くのに適した「赤ちゃん用のおしりふき」

赤ちゃん用のおしりふきも用意しておくといいでしょう。ウエットティッシュでもいいのですが、サイズが大判であることと、肌に優しいことがメリットです。断水や避難所生活などでなかなかお風呂に入れないとき、体を拭くだけでもすっきりしますし、デリケートゾーンや温水洗浄便座が使えないトイレでお尻を拭きたいときにも使えます。もちろん、ちょっとした汚れを拭きたいときなどにも活躍します。

簡易トイレになる「ペットシーツ」

ペットシーツはペットがいない家庭でも活躍するアイテム。吸水性・消臭性に優れているので、ペットシーツを入れたビニール袋を簡易トイレとして使うことができます。トイレがない場所で困ったり、断水で水が流れなかったりしたときを想定して用意しておいてもいいでしょう。

いろいろなサイズのペットシーツ
実はさまざまな用途使えるペットシーツ(Ph/photoAC)
写真8枚

また、水漏れが起こったところの応急処置として使うこともできますし、生理用品が不足して経血漏れが気になるときなどに、敷いて寝ると寝具が汚れるのを防ぐことができます。

そして、あくまで緊急事の対策ですが、けがの止血に使うという方法もあります。

災害時のライフハック

災害時にほぼ確実に使うことになるであろう、ペットボトルとトイレットペーパーも使い方を工夫すれば格段に便利になります。

ペットボトルを簡易蛇口に

水の入ったペットボトルの活用法も知っておくと便利です。

まずはランタンとして使う方法。ライトを付けたスマホの上にペットボトルを乗せることで、光が拡散され、ただライトをつけたときよりも広範囲が明るくなります。停電時など明るさがほしいときに試してみてください。

キリなどで穴を開けたキャップも防災袋に用意しておけば、付け替えてシャワーとして使えます。

ペットボトルに水を入れている様子など
ペットボトルの水を節約する方法1(Ph/警視庁HPより)
写真8枚
ペットボトルをベンチに置いて水を出している
ペットボトルの水を節約する方法2(Ph/警視庁HPより)
写真8枚
ベンチに置いたペットボトル
ペットボトルの水を節約する方法3(Ph/警視庁HPより)
写真8枚

また、ボトルの横に小さな穴を開けると、キャップの開閉で水の量を調整でき、蛇口のように使用できます。このような工夫で水の節約をするのがおすすめです。

トイレットペーパーには紐を通しておく

トイレットペーパーは、斜め掛けできる長さのひもを紙管に通しておくとよいです。

床に転がるトイレットペーパー
トイレットペーパーの持ち歩き方にもひと工夫(Ph/photoAC)
写真8枚

水場などに落としてしまうと1個まるまるダメになってしまうトイレットペーパーですが、紐を通して斜め掛けにして使えば、そのリスクを軽減できますし、両手が空くので、なにかあったときにも対応しやすいです。また、避難所のトイレに行くときに持ち歩けば、万が一トイレットペーパーが切れていても対応できます。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
写真8枚

節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

●《東日本大震災から13年》「お得な災害備蓄術」見直しはセールのタイミングをルーティーンに!節約アドバイザーが提案

●【これ買ってよかった!】《災害時に備える!》防災食アドバイザーが「野菜ジュース缶」を今すぐ常備すべしとすすめる理由

関連キーワード