健康運動指導士の植森美緒さんは「日常動作を変えれば人生が変わる!」をモットーに、生活の中で無理なく行えるダイエット・健康法を提唱。自らもそれを実践し、腰痛を克服。ウエストサイズ58cmの体型を30年以上維持しています。著書『生きてるだけで、自然とやせる!やせる日常動作大図鑑』(ダイヤモンド社)では、4万人のダイエットを成功させた合理的な方法を紹介。同書から一部抜粋、再構成し、朝のルーティンに組み込む「やせる日常動作 」を紹介します。
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やせる日常動作とは?
食事制限&運動なしで、部分やせできてリバウンドしないという夢のようなこの方法は、日常動作をちょっと変えるだけです。たとえば朝起きたとき、両手をグーにして上げ、「ん~っ」って伸びをすること、ありますよね。 このなんでもない日常動作だって、お腹が締まる角度に伸びるだけで、お腹の筋肉に刺激を与えることができます。大きな筋肉が動くので、カロリーもちょっと多く消費します。たとえ数秒でも続けていれば、しだいにお腹が引き締まります。これならできると思いませんか?
本書では、皆さんの日常動作を「やせる日常動作」に変える方法を、日常のシーンごとに紹介しています。全部やる必要はなく、あなたが気に入ったもの、がんばらなくてもできそうなものだけでOKです。ひとつでも身についたら、体は確実に変わります。
「やせる日常動作」が続くコツ
「絶対続ける!」と決めたのに、ついやり忘れてしまう新しい習慣を根付かせるには、すでに習慣づいていることにつけ加えるのがもっとも賢い方法。たとえば、毎日の歯みがきという習慣と一緒に行うと決めると、忘れにくくて習慣にしやすいということです。
また、うっかり忘れ防止にグッズを活用するのもとてもおすすめ。私はトイレの中でフェイスエクササイズなどをいろいろ行っていますので、トイレに座ったときに顔だけ映る鏡を壁に設置しています。そのときに気分を上げるために、お気に入りのマスコットを目に入る位置に置いています。
日々いろいろなことがありますし、やる気はあっても忘れてしまうのはむしろ当たり前。何かを習慣にするのに時間がかかるのは無理もありません。動作を毎日忘れずに行うことより、短気を起こさないで、あせらず習慣にすることを目標にしましょう。
やめてしまうほど、もったいないことはない
日常動作を変えることはけっして義務じゃなく、人生を楽しむための体づくり。1週間試してやめてしまうことほど、もったいないことはありません。
体調によってお休みしたり、お気に入りの動作を行うシーンを変えたり、新しい動作を試してみたり。新しい化粧品や洋服を使い始めるときのように、小さなワクワクを感じながら行っていきたいところ。継続は美ボディなり!です。
今回は、朝のルーティンに組み込む「やせる日常動作」を紹介します。
お腹のたるみに効果絶大!寝起きにどうせ伸びをするなら「夜明けのお腹やせ呼吸」
朝起きたとき、腕とつま先で引っ張り合うように伸びをしてお腹を凹ませる動作は、お腹のたるみに効果大! 伸びたあとに「あー、よく寝た!」と口に出して言ってみてください。不思議と寝起きがラクになるから、寝起きが悪い人にこそおすすめです。
≪やり方≫
・寝ながら頭の上で手を組んでグーッと伸び、大きくお腹を10秒引っ込める。腕は耳の横にし、腰をそらさないように。
これでもOK!脇腹を引っ込めるとくびれ作りだけでなく腰回りによく効く
立てたひざを倒して伸びをしながら、脇腹を中心にお腹を引っ込めます。くびれ目的だけでなく、腰回りを引き締めたい人や腰に疲れがたまりやすい人にもおすすめ。
≪やり方≫
・寝転びながらひざを立てる。ひざを倒して腕を頭の方に伸ばしながら上半身を引っ張って伸びる。その際、ひざを倒したほうの脇腹を意識して引っ込める。足の幅は自由でOK。これを左右各10秒ずつ行う。
ここに注意!勢いにまかせて伸びないように
凹んだお腹になるためには、勢いにまかせて伸びるのではなく、丁寧に「まっすぐに伸びる」ことを意識しましょう。お腹が突き出て腰がそっていたり、腕が真上に伸びていないと効果が下がります。
【NG】腕が耳の横より前になっている。腰がそっている。
横になったまま行うことでラクに動ける
「背すじを伸ばしてお腹を引っ込める」と口で言うのは簡単だけれど、はじめからできている人は少ないものです。「後ろにそってしまってお腹に力が入らない!」のもあるあるです。
でもその点、寝て行うと重力が助けてくれるので、腕が上げやすく、お腹を引っ込めやすくなります。肩関節が固いなどの姿勢のクセ直しにもよいです。ラクにまっすぐ伸びることができるようになりますよ。
背中がしっかり伸びたという筋肉刺激が脳に伝わると「今、元気!」と脳が錯覚することが研究で明らかになっています。ぜひお試しを!